実家の片付け…それは大量の不用品やゴミを処分することと同時に、思い出の品とお別れする意味も含んでいます。

古くなって使わなくなったもの、何十年も使っているタンスや家電製品、季節ごとに飾っていた雛人形やクリスマスツリーなども片付けの対象となるはずです。

しかし、それらをパパっと手早く片付けることは簡単ではありません。そもそも不用品の量が多いですし、捨てるべきもの捨てずに取っておくべきものの判別が付かずに時間がかかってしまうんです。

この記事では作業を進めることが難しい実家の片付けについて実践しやすいように解説していきます。

大まかには【大量の不要品の片付け方法】と【思い出の品の片付け方法】の2つに分けて解説するので両方ともじっくり読み込んでみてください。

実家にある大量の不要品の片付け方法

まずは実家の片付けに取り掛かる前に、片付けに必要な道具を準備しましょう。

片付けの際に必要な道具などを列挙したので参考にしてみてください。

  • ゴミ袋
  • ダンボール
  • 手袋
  • マスク
  • ほうき
  • ちりとり
  • ぞうきん

ゴミ袋は地域指定のものがあれば地域指定ゴミ袋を用意してください。

ゴミ袋は意外と消費するので50枚以上準備しておくと、片付けの途中に買い足しに行く手間を省くことができます。

ゴミを地域のクリーンセンターなどで処分できるのであれば、運搬用の車や軽トラックを準備しておきましょう。お家の中にゴミが溜まると作業の邪魔になることが多いので、随時運び出せるように運転手役の人もお願いしておくとスムーズに片付けが進みます。

そして”人数の確保”これがかなり重要です。兄弟や親戚などに連絡して1人でも多くの人に手伝ってもらってください。タンスなどの大きな物を1人や2人で動かすのはほぼ不可能ですし、できたとしても時間と労力を消費してしまいます。少人数で無理して片付けてしまうとケガの原因にもなるので、事前に集まれそうな人に連絡を取っておくことをオススメします。

ゴミの分別・処分方法の確認

道具の準備と同時にゴミの分別・処分方法の確認も事前に行います。

特に粗大ゴミは地域ごとで処分方法が異なり、大きさや回収日に制限があるのでタンスや机、家電製品を処分する場合は必ず粗大ゴミの回収について自治体のホームページを確認しておいてください。

ただし、自治体による粗大ゴミの回収は事前予約が必要だったりと面倒な手続きが多いので、手っ取り早く粗大ゴミを処分するには粗大ゴミ回収業者への依頼も検討してみてくださいね。

サイズの小さい不用品やゴミから片付ける

まずはサイズが小さい不用品やゴミから片付けます。

タンスなどの大きな不用品を運び出すときに小さなゴミなどが散らかっていると足元で邪魔になってしまいますからね。明らかに必要ないものやゴミとわかるものを片っ端からゴミ袋に詰め込んでいきましょう。

この時に注意が必要なのはゴミの分別です。ゴミ袋に詰めた後にゴミの分別をすると二度手間になってしまいます。片付け作業を行う全員がゴミの分別方法を共有できるように、分別方法が記載されたものを複数枚印刷しておくといいですよ。

また、分別方法がわからないものが多い場合や、ゴミが多すぎて分別が面倒な場合も業者に依頼することができます。業者によっては分別不要でゴミを回収してくれるので、そのような分別が必要ない業者にゴミの回収を依頼するのもオススメです。

サイズの大きな不用品や家電の片付け

ゴミ袋に入る程度のサイズの小さなゴミを片付け終わったら、粗大ゴミに該当するようなサイズの大きな不用品の片付けに移ります。

大きなサイズの不用品は基本的に粗大ゴミに分類されるので、処分する場合は自治体の規則に則って処分するか、あなたや兄弟・親戚・知人のお家に移動させて片付けを行いましょう。

ただし、粗大ゴミに分類されるようなものでも自治体で処分できないものもあります。

その代表的なものが家電リサイクル法の対象となっている家電4品目です。家電4品目とは次のものを指します。

  • エアコン(室外機も含む)
  • テレビ(ブラウン管式テレビ、液晶・プラズマ式テレビ)
  • 電気冷蔵庫、冷凍庫
  • 洗濯機、衣類乾燥機

これらは自治体のゴミ集積所やクリーンセンターなどに持ち込んで処分することができません。

家電4品目を処分するには、

  • 購入したお店に引き取ってもらう
  • 新しく家電を購入するお店に引き取ってもらう
  • 指定取引場所に持ち込む

のいずれかの方法を選択します。

これらの処分方法が難しい場合は、業者による買取や回収も可能です

サイズが大きい不要品に関しては、作業開始前にどこに引き取ってもらうのか決めておくと作業をスムーズに進められますよ。

実家にある思い出の品の片付け方法

明らかに必要ないとわかるものは、サッと捨てられるので処分するのにあまり時間がかかりません。反対に思い出の品はサイズは大きくないものの片付けに時間がかかります。

思い出の品を残しておくべきか、それとも思い切って捨てるべきなのか誰しもが迷ってしまうので思い出の品ほど片付けが難しいものはないでしょう。

そこで、ここでは思い出の品の片付け方法を順番に解説していきます。

思い出の品は家族で片付ける

思い出の品を片付ける時は親に同席してもらうようにしましょう。

親の同席や兄弟の同席があると後々トラブルに発展しにくくなります。それと家族で思い出を語り合いながら片付けることで、良い意味で思い出の品に見切りをつけて処分しやすくなることもあります。

また、1人で片付ける場合には見つけられない意外な思い出の品も発見できるかも知れません。特にあなたの記憶がないくらい小さな頃の品物が、家族にとってはとても大切な品物である可能性もありますよね?

決して1人では見つけられない家族にとって大切なものを残しておくためにも、家族全員で思い出の品を片付けることをオススメします。

あらかじめ多めの時間を確保しておく

思い出の品の片付けに時間がかかってしまうのは仕方がないことです。

思い出の品に想いを馳せて、家族みんなで懐かしい思い出を共有する時間は人生に数回しかないでしょう。もしかすると今回の実家の片付けが最後かも知れません。思い出の品の片付けはそれだけ家族にとって貴重で、儚くて、終わってみれば一瞬で過ぎてしまった時間になるはずです。

逆に言えば、思い出の品の片付けを淡々と想いを馳せることなく終わらせてしまうのはもったいないことなんです。せっかく家族全員で顔を合わすことができる機会。この機会にじっくりお喋りして、家族共通の思い出話やあなた達こどもが知らなかった思い出話なども聞いてみてください。

もしかすると仕事の都合などで家族全員が集まるのは難しいかも知れませんが、実家への帰省やお墓参りもかねて、家族全員で集まれる機会を作ってみてくださいね。

そうやって家族で思い出の品を片付ければ、後腐れなく思い出の品ともお別れすることができますし、実家を片付けた後に身も心もスッキリした気分であなたのお家に帰ることができると思います。

そして、捨てずに残しておいた思い出の品は、きちんとあなたの元で大切に保管しておきましょう。あなた達が残しておくべきと判断した思い出の品は、たぶんもう一度家族や兄弟を引き合わせてくれるはずです。

今回実家の片付けをするように、思い出の品があればもう一度家族が集って思い出を語らうことができると思いませんか?

実家の片付け、それはただの清掃作業ではありません

過去の思い出を噛み締め、当たり前だった家族の存在を再確認するためのスタート地点かも知れません