この記事では、壊れた家電の処分方法について詳しく解説します。
壊れた家電は品目によって処分方法が決められているため、正しく処分しなければなりません。
買取や無料回収は基本的に不可能で、費用が発生するのも事実です。
壊れた家電の種類や量などから、適した方法を見つけて処分を検討してみましょう。
家電の処分で困っているときに頼りになる、不用品回収業者の特徴や料金相場についてもまとめたので、最後までご覧ください。
壊れた家電の種類により処分方法は異なる
壊れた家電は「家電リサイクル法」および「小型家電リサイクル法」に従い、適正に処分することが求められます。
そのため、壊れた家電の種類によって処分方法が異なるので、捨て方には注意が必要です。
ここでは、壊れた家電の種類別の適正な処分方法について解説します。
家電4品目は家電リサイクル法に基づき処分
家庭から排出される壊れた家電のうち、以下家電4品目に関しては家電リサイクル法に基づき処分する必要があります。
- テレビ(液晶・プラズマ・ブラウン管)
- 冷蔵庫・冷凍庫
- 洗濯機・衣類乾燥機
- エアコン
壊れた家電の処分は、購入店での引取り、もしくは新しく家電を購入する小売店にて引取りを依頼します。処分時には、決められたリサイクル料金を支払います。
品目 | リサイクル料金 |
テレビ(液晶・プラズマ・ブラウン管) | 1,836円〜2,916円 |
冷蔵庫・冷凍庫 | 3,672円~ |
洗濯機・衣類乾燥機 | 2,484円~ |
エアコン | 1,404円~ |
また、処分場所までの持ち込みができない場合、収集運搬料金も請求されるのが一般的です。
家電リサイクル法とは
家電リサイクル法とは、特定家庭用機器再商品化法の通称で、家電に含まれる鉄やアルミなどのリサイクル可能な資源を、有効活用するために制定された法律です。
なお、家電リサイクル法では、製造者、小売店、消費者にそれぞれに以下の要件が科せられています。
- 製造者:再商品化の義務
- 小売店:引き取りの義務
- 消費者:料金支払いの義務
環境問題に関しては、切迫した課題でもあるので、壊れた家電は適正に処分しましょう。
法人における壊れた家電の処分
家電4品目に該当する家電(テレビ、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯機・衣類乾燥機、エアコン)は、家電リサイクル法の対象となりますが、法人が排出する場合には「産業廃棄物」として処分しなければなりません。
そのため、法人で壊れた家電を処分する際には、購入店などではなく、産業廃棄物処理業者に依頼する必要があります。
なお、産業廃棄物の処分は、市区町村ではなく都道府県が処分時の窓口になっているので、注意が必要です。
壊れた小型家電の処分
家電4品目に該当しない家電で小型のものは、「小型家電リサイクル法」に則って、国が認定する再資源化事業者によってリサイクルすることが義務付けられています。
処分方法は、以下の3つです。
- 特定家電は自治体が設置する回収ボックスへ
- 特定家電以外は自治体で粗大ゴミとして処分
- 認定業者に持ち込んで処分
また、壊れた家電のうち特定品目は無料で処分できますが、それ以外は処分費用が必要です。
小型家電リサイクル法該当品目
小型家電リサイクル法に該当する壊れた家電の品目、処分費用は以下の通りです。
小型家電の分類 | 処分費用 | 品目 |
特定品目 | 0円 | デジタルカメラ、カーナビ、ゲーム機、携帯音楽プレーヤー ACアダプター、タブレット端末、携帯電話 など |
小型品目 | 550円程度 | ヘッドホン、小型スピーカー、ラジカセ 電話機、FAX、オーブントースター、電気ポット など |
中型品目 | 1,100円程度 | CDコンポ、電子キーボード、炊飯器、ガステーブル 掃除機、照明器具、空気清浄機、プリンター など |
大型品目 | 2,200円程度 | 電子レンジ、オーブンレンジ、IHクッキングヒーター 石油ストーブ、ファンヒーター、FF式石油ヒーター など |
超大型品目 | 4,400円程度 | マッサージチェア、電子ピアノ、床暖房機器 など |
パソコンは製造メーカーに回収義務がある
家電のうちパソコンは、「資源有効利用促進法」に従って製造メーカーに回収義務があります。
壊れたパソコンにPCリサイクルマークが付いている場合は、無料にて回収することが可能です。(※ない場合は別途処分費用が必要)
ただし、他社メーカーの製品は回収不可、モニターは別途申込みが必要など、メーカーによって回収条件が異なるので、あらかじめ条件を確認しておく必要があります。
郵送による申込み方法は以下の通りです。
- メーカーのホームページなどから申込み
- メーカーから「エコゆうパック伝票」が送付される
- パソコンを梱包し、伝票を貼って郵便で発送する
- 処分完了
データ消去にも対応可能ですが、不安な方は自分で消しておくことをおすすめします。
壊れた家電の処分方法
壊れた家電は、その種別ごとに適正な処分が求められますが、基本的には購入した店舗に処分を依頼します。
しかし、家電の購入店を覚えてないこともあるので、壊れた家電の処分方法に困る人もいるでしょう。
そこでここでは、壊れた家電の処分方法と合わせて、それぞれの処分方法のメリットなどに関しても紹介します。状況にあった処分方法を選んで下さい。
壊れた家電を購入店で処分
壊れた家電を処分したいなら、その家電を購入した小売店に持ち込むのが手軽な方法です。
壊れた家電を処分してもらうには、リサイクル料金として数千円の処分費を払う必要があり、自宅まで壊れた家電を取りに来てもらう場合には、別途運搬料金が請求されます。
壊れた家電を買い換える際には一石二鳥の方法で、その店舗で購入していない家電も処分してくれるため、大きな手間もかからず処分可能です。
なお、以下はケーズデンキにおける壊れた家電のリサイクル料金の目安となっています。
品目 | リサイクル料金 | 運搬料金 |
テレビ(15型以下) | 1,320円~ | 1,650円 |
テレビ(16型以上) | 2,420円~ | |
冷蔵庫(170L以下) | 3,740円~ | |
冷蔵庫(171L以上) | 4,730円~ | |
洗濯機 | 2,530円~ | |
エアコン | 990円~ |
壊れた家電を自治体で処分
壊れた家電の内に家電4品目(テレビ、エアコン、冷蔵庫、洗濯機)が含まれていない場合は、自治体で燃やせないゴミや粗大ゴミとして処分することができます。
基本的に壊れた家電は粗大ゴミとして自治体で処分されますが、壊れた家電の処理の仕方は自治体によって異なるので、あらかじめ確認しておきましょう。
壊れた家電を粗大ゴミとして自治体で処分する方法は、以下の通りです。
- 粗大ゴミ回収の予約を自治体で行う
- 粗大ゴミの品目を伝えると、回収日・処分費が伝えられる
- コンビニなどで処分費相当の粗大ゴミ処理券を購入
- 回収日に壊れた家電(粗大ゴミ)を排出
自治体で壊れた家電を処分するメリットは、比較的安く処分できる点にあります。
一方で、急いで壊れた家電を処分するには不向きで、指定場所まで自身で排出する手間も必要です。
壊れた家電を製造メーカーで処分
壊れた家電は、製造メーカーに回収を依頼することでも処分できます。
製造メーカーに回収を依頼すれば、確実に壊れた家電を処分してくれます。ただし、処分までに一定の期間が必要になるケースが多いです。
また、小売店で処分する場合と同様に、壊れた家電を処分する際にはリサイクル料金・運搬手数料が請求されるので、念頭に置きましょう。
壊れた家電を不用品回収業者で処分
壊れた家電は、不用品回収業者に回収を依頼することでも処分を行えます。
料金は単品回収の場合、壊れた家電ごとの処分費に加え、出張費や車両費などの名目で基本料金(2,000円~5,000円程度)が加算されるのが一般的です。
一方、「トラック載せ放題プラン」などの料金プランも用意されていることが多く、こちらのプランであればトラックの積載量上限まで定額制で利用できるので、お得に壊れた家電を処分できます。
また、壊れた家電以外に、不用品をまとめて処分することもでき、運搬作業なども全て代行できるので、処分量が多い場合にはおすすめの処分方法といえます。
違法な無料回収業者に注意
不用品回収業者の中には、壊れた家電の無料回収を謳い、高額請求や不法投棄を行う業者もおり、経済産業省や自治体などで安易な利用を避けるように注意喚起がなされています。
基本的に、壊れた家電を無料で回収したり買取することはできません。
ホームページやチラシなどに無料回収や買取可能と書かれていても、利用しないでください。
小型家電回収ボックスなら無料回収が可能
壊れた家電は、小型家電回収ボックスを利用する方法であれば無料で処分できます。
無料で処分できますが、ボックスに入れられる家電の種類が限られている点に注意しましょう。
横浜市を例に挙げると、回収ボックス(30㎝×15㎝)に入り、長さ30㎝未満の小型家電が対象です。
小型家電回収ボックスは自治体ごとに設けてあるので、ルールを確認した上で利用してください。
テレビや冷蔵庫など家電リサイクル品の無料回収や買取りは不可能
テレビや冷蔵庫・冷凍庫・洗濯機・乾燥機・エアコンは、家電リサイクル法の対象です。
そのため、無料回収や買取は不可能となっています。
必ずリサイクル料金を支払って処分しなければなりません。
無料回収や買取で処分できる物ではないので、よく理解しておきましょう。
壊れた家電の無料回収や買取は基本的に不可能
壊れた家電については、無料回収や買取は基本的に不可能です。
以下の点を押さえ、無料回収や買取はできないと考えておきましょう。
無料回収は詐欺の可能性が高い
業者のなかには、壊れた家電をはじめ様々な不用品を無料で回収しますと宣伝しているところがあります。
しかし実際には、無料と言っておきながら後で高額な費用を請求してくるなど、詐欺の可能性が高いので気を付けましょう。
壊れた家電などの不用品は、無料で回収してもらえないのが一般的です。
無料で処分できるなら・・・と依頼したくなっても、詐欺かもしれないと考え利用するのは避けてください。
壊れた家電で無料回収が可能なのは、自治体が行っている小型家電回収ボックスに入るもののみです。
買い取ってもらえたとしても不法投棄になる場合がある
壊れた家電の買取を実施している業者があったとしても、回収した物すべてを買い取ってもらえるわけではありません。
パーツによっては買取も可能ですが、再利用できるパーツであるかは解体するまでわからず、使えないとなった時点で不法投棄される場
があります。
使えない家電を不法投棄されると環境破壊につながり、私たちの生活にも大きく影響してきます。
積極的に買取を行なっている業者であっても、最終的には不法投棄になる可能性がある点を理解し、依頼するのはやめましょう。
壊れた家電を処分する際には必ず処分費用が発生する
壊れた家電は、必ず処分費用が発生します。
無料回収や高額買取は、基本的にはありません。
もう使えない家電を処分する際は、処分費用が発生するのを念頭に適切に捨てるようにしてください。
壊れたパソコンについては製造メーカーに回収を依頼すべきである
壊れた家電のなかには、パソコンが含まれるケースもあるでしょう。
壊れたパソコンに関しては、製造メーカーに回収してもらうか、対応している不用品回収業者に依頼をしてください。
「資源有効利用促進法」のもと、正しく処分しなければなりません。また、個人情報に関しての取り扱いにも注意をしてください。
ただし、メーカーや不用品回収業者によって回収の条件が異なるので、あらかじめ確認しておきましょう。
安心して利用できる不用品回収業者の特徴
壊れた家電をまとめて処分したいときは、不用品回収業者の利用がおすすめです。
しかし、多くの不用品回収業者が存在するため、1つに絞るのが難しいのも事実です。
そこで以下に、安心して依頼できる優良業者の特徴を挙げていきます。
口コミや実績が豊富
安心できる不用品回収業者は、口コミや実績の数が豊富です。
多くの口コミが寄せられていると、それだけ経験豊富な業者であるという証拠になります。
スタッフの接客対応や料金体系などについても把握できるので、自身が依頼するときにも安心して利用できるでしょう。
料金体系が明確かつ安さに理由がある
単品回収であれば品目ごとにいくらかかるのか、定額プランであればどのような種類があるのかなど詳しく紹介されていると、料金面で
安を感じずに利用できるでしょう。
同時に、安さに理由がある業者を選ぶと、相場以下の格安料金が提示されていても、安心して壊れた家電を処分できます。
より信頼できる1社に出会えるよう、業者の料金体系のわかりやすさや、安くサービスを提供できる理由などにも注目してみてください。
所在地が明確に記載されている
より安心して不用品回収業者を利用するため、所在地が明確に記載されているかどうかも確認しておきましょう。
業者ホームページの会社情報やGoogleマップを見ると、所在地がわかります。
ホームページに住所に関する記載がない、地図検索しても出てこないような場合、どのような業者か判断できません。
優良業者であれば、ホームページなどにきちんと会社の所在地を記載しています。
不用品回収業者の相場
不用品回収業者であれば、壊れた家電を何でも回収してくれます。
品目ごとに単品での回収も行なっていますが、家電を数点まとめて処分したい場合や家電以外の物もすっきり片付けたいときは定額プラ
の利用がおすすめです。
トラックのせ放題プランなどの定額プランは、各種手数料がコミコミの定額にて、不用品をトラックに積み込めるだけ積み込んでいき
す。
不用品の量に応じて最適なトラックを提案してもらえるのも特徴です。
トラックのせ放題プラン | 目安の間取り | 料金相場
(平車、箱車などトラックによる) |
軽トラックのせ放題プラン | 1R~1K | 15,000円~20,000円 |
1.5tトラックのせ放題プラン | 1DK~2DK | 30,000円~40,000円 |
2tトラックのせ放題プラン | 2DK~2LDK | 50,000円~70,000円 |
4tトラックのせ放題プラン | 3DDDDK以上 | 80,000円~要見積もり |
壊れた家電の処分方法を知って賢く処分
壊れた家電の処分方法について解説してきました。
壊れた家電の処分方法は、品目ごとに定められているものがあるので、あらかじめ確認しておくことが大切です。
また、壊れた家電の品目ごとのニーズを抑えておけば、買取や無料回収も見込め、賢く処分することができます。
処分方法が不明な家電については、不用品回収業者に依頼して回収に来てもらうのも可能です。
『不用品回収受付センター』では、壊れた家電を幅広く回収してくれる、優良業者を多数紹介しています。
即日や深夜・早朝などに回収に来てくれる業者もあるので、壊れた家電をすぐに処分できるのが魅力です。
家電ごとに処分方法を考える必要がなく不用品回収のプロにすべて任せられるので、壊れた家電を確実に処分できるでしょう。