リサイクル家電の処分方法について解説します。

家電リサイクル法の対象となるリサイクル家電は、消費者がリサイクル料金を支払って処分することが定められています。

また、リサイクル家電の処分方法も定められており、粗大ゴミとして処分はできません。

ここでは、リサイクル家電とその処分方法、回収料金などを解説します。

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家電リサイクル法とは?

家電リサイクル法とは、廃棄物の減量と資源の有効活用を推進するための法律です。

ここでは、家電リサイクル法成立の背景、その目的、処分までの流れに関して解説していきます。

家電リサイクル法成立の背景

家電リサイクル法が制定される以前、家庭から排出されていた家電製品は、粗大ゴミとして埋め立てられていました。

本来粗大ゴミは破砕処分されていたのですが、家電製品は大型で重量があり固い部品を含むため、リサイクルが困難だったからです。

しかし、最終処分場不足が深刻な問題になったため、家電製品の減量・資源の有効利用を求められるようになりました。

そこで、2001年(平成13年)から施行されたのが、特定家庭用機器再商品化法(家電リサイクル法)です。

家電リサイクル法により家電製品は粗大ゴミではなく、資源としてリサイクルすることが義務付けられたのです。

家電リサイクル法の目的

家電リサイクル法は、特定家庭用機器(家電)を小売業者、製造業者などが再商品化といった手段で資源の有効利用を行い、環境保全と経済の健全発展を目的としています。

そのため、運用にあたっては、リサイクル推進の仕組みを構築できるように

  • 消費者
  • 小売業者
  • 製造業者

それぞれが役割分担し、廃棄物の減量・資源の有効利用を図ることが基本となっています。

家電リサイクル法での役割分担

家電リサイクル法では、以下のような役割でリサイクル家電を処分することが義務付けられています。

  • 消費者:適正な排出
  • 小売業者:消費者からの引き取り・製造業者等への引渡し
  • 製造業者等:引取りとリサイクル

この内、消費者がリサイクル家電を処分する際には、家電の購入時や買替えの際の販売店などで引き取ってもらい、リサイクル家電を処分するための料金を負担する必要があります。

また、販売店は各都道府県に設置されている指定引取場所への搬入を行い、製造業者等が運営するリサイクル工場で再資源化が図られているのです。

リサイクル家電の対象品目

家電処分方法

家電リサイクル法で定められるリサイクル家電の対象品目は、以下の4品目となっています。

  • エアコン
  • テレビ(ブラウン管、液晶、プラズマ)
  • 冷蔵庫および冷凍庫
  • 洗濯機および衣類乾燥機

それでは、それぞれのリサイクル家電について詳しく解説していきます。

エアコン

リサイクル家電の対象となるエアコンは、家庭用のもので以下のようなタイプが対象となります。

  • 壁掛け型
  • セパレート型
  • マルチエアコン
  • 床置き型のセパレート型

また、室外機もリサイクル対象となる他、以下の付属品も含まれるので注意が必要です。

  • リモコン(電池は除く)
  • 室内機の取付金具
  • 一体型の純正据付部材
  • 同梱されている工事部材

テレビ

リサイクル家電の対象となるテレビは、以下のようなものが対象です。

  • ブラウン管テレビ
  • 液晶・プラズマテレビ
  • ラジカセと一体型のもの
  • チューナー分離型

また、付属品もリサイクルの対象となるので注意が必要です。

  • リモコン(電池は除く)
  • 商品付属の着脱式スピーカー

冷蔵庫・冷凍庫

リサイクル家電の対象となる冷蔵庫・冷凍庫は、家庭用のもので以下のタイプが対象となります。

  • 冷蔵庫
  • 冷凍庫
  • ワインセラー
  • 保冷庫
  • 冷温庫

また、商品に同梱されている製氷皿、野菜カゴなども対象となるので、注意しましょう。

洗濯機・衣類乾燥機

リサイクル家電の対象となる洗濯機・衣類乾燥機は、いずれも家庭用のものが対象となっています。

  • 洗濯乾燥機
  • 全自動洗濯機
  • 2槽式洗濯機

また、洗濯機・衣類乾燥機に同梱されている洗濯カゴなども対象となるので、予め確認する必要があります。

リサイクル家電の処分費用の相場

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家電リサイクル法では、消費者・小売業者・製造業者それぞれが役割分担し、廃棄物の減量・資源の有効利用を図ることが基本となっています。リサイクル家電の処分時には、消費者が処分費用を負担しなければなりません。

処分費用の内訳は、収集運搬料金+リサイクル料金となっており、それぞれ小売店・メーカーによって異なるので、ここでは費用の相場を紹介します。

収集運搬料金

リサイクル家電を処分する際には、小売店で引き取ってもらうために、収集運搬料金を負担します。

収集運搬料金は小売店によって異なっており、主要な家電量販店の場合は以下の通りです。

家電量販店名 収集運搬料金
ビックカメラ 1,650円
ヤマダ電機 1,650円
ケースデンキ 1,650円
エディオン 1,100円~
ヨドバシカメラ 550円

リサイクル料金

リサイクル家電を処分する際のリサイクル料金は、メーカーによって異なっています。主要メーカーでは以下の通りとなっています。

家電名 メーカー サイズ リサイクル料金(税込)
エアコン パナソニック、ダイキン、シャープなど 990円
テレビ パナソニック、東芝、ソニーなど 15型以下 1,870円
テレビ パナソニック、東芝、ソニーなど 16型以下 2,970円
冷蔵庫・冷凍庫 パナソニック、三菱、富士通など 170L以下 3,740円
冷蔵庫・冷凍庫 パナソニック、三菱、富士通など 170L以上 4,730円
洗濯機・衣類乾燥機 パナソニック、日立、シャープなど 2,530円

リサイクル家電を処分する流れ

リサイクル家電フロー

リサイクル家電は適切に処分する必要があります。

ここでは、リサイクル家電を処分する際の流れを解説していきます。

1.リサイクル家電の対象か確認

リサイクル家電の対象となるものは

  • エアコン
  • テレビ(ブラウン管、液晶、プラズマ)
  • 冷蔵庫および冷凍庫
  • 洗濯機および衣類乾燥機

の4品目です。

処分するリサイクル家電のメーカー、大きさなどによってリサイクル料金が異なるので、予め確認しましょう。

2.リサイクル家電の処分方法を確認

リサイクル家電を処分する際の方法は、大きく分けて以下の2通りがあります。

  • リサイクル家電を買い換える場合
  • リサイクル家電を処分するだけの場合

それでは、以下で詳しく解説していきます。

リサイクル家電を買い換える場合

新しい家電を購入する場合、リサイクル家電を家電量販店で引き取ってもらうことが可能です。

家電量販店ごとに引き取り方法が異なるので、予め確認しましょう。

リサイクル家電を処分するだけの場合

リサイクル家電の処分のみを行いたい場合、その家電の購入店で引き取ってもらうことが可能です。

購入店が分からない場合は自治体の委託業者、指定引取場所でも処分することができます。引っ越し業者、不用品回収業者にも依頼可能です。

3.リサイクル家電の引取

リサイクル家電の引取依頼が完了すると、以下の手順で処分されます。

  1. 指定日時に収集運搬業者が訪問
  2. 家電リサイクル券が渡されるので必要事項を記入
  3. 家電リサイクル券の「排出者控」を受け取り完了

製品メーカーへの引き渡しは、排出者控の「お問い合わせ管理番号」で確認することが可能です。

指定引取場所に直接持ち込む場合は、郵便局にて家電リサイクル券への記入・振り込みを行います。

リサイクル家電の処分方法

大型家電処分方法

処分方法 メリット デメリット
家電量販店 買い替えのタイミングで処分できる 処分のみは対応不可
購入店 手続きが簡単 購入店を調べる手間がある
引っ越し業者 引っ越しのタイミングで処分できる 処分費が割高
不用品回収業者 処分時の手間がかからない 処分費が割高
自治体の委託業者 購入店が分からない場合に便利 収集運搬費がやや高め
指定集積所 収集運搬費が必要ない 自己搬入が必要
リサイクルショップ 現金化できる 買取条件がある

リサイクル家電の処分方法は、さまざまあります。

ここでは、それぞれのメリット・デメリット、収集運搬費などを紹介していくので、状況に合わせて使い分けてください。

家電量販店でリサイクル家電を処分

家電量販店でリサイクル家電を処分することが可能です。

買い替えのタイミングでリサイクル家電を処分できるメリットがある一方、処分のみの対応は行えません。

また、収集運搬費は概ね以下の通りとなっています。

  • 家電量販店:約650円~700円
  • 地域小売店:約2,000円~2,600円

購入店でリサイクル家電を処分

過去の購入店でリサイクル家電を処分できます。

リサイクル家電の処分のみ対応可能で、手続きが簡単というメリットがあります。

ただし、購入した店舗を調べる必要がある点は面倒な作業になるかもしれません。

なお、収集運搬費の相場は以下の通りです。

  • 家電量販店:約2,300円~2,500円
  • 地域小売店:約2,500円~3,000円

引っ越し時にリサイクル家電を処分

引っ越し業者 家電リサイクル料金(収集運搬費含む)
サカイ引越センター エアコン:3,990円~
テレビ:4,320円~5,970円
冷蔵庫:6,740円~7,730円
洗濯機・乾燥機:5,530円~
アーク引越センター エアコン:5,900円~(取り外しは別途4,000円)
テレビ:6,200円~
冷蔵庫:13,000円~
洗濯機・乾燥機:6,300円~
アリさんマークの引越社 エアコン:7,000円~8,000円
テレビ:約6,000円
冷蔵庫:9,000円~10,000円
洗濯機:6,000円~7,000円

引っ越し業者でもリサイクル家電を処分することができます。

引っ越しのタイミングで家電を処分でき、リサイクル家電の搬出も任せられる一方、収集運搬費・リサイクル料金は高くなる点はデメリットです。

不用品回収業者でリサイクル家電を処分

品目 回収料金相場
液晶テレビ 2,000円~5,000円
冷蔵庫 3,000円~5,000円
洗濯機 3,000円~6,000円
エアコン 5,000円〜10,000円

不用品回収業者でもリサイクル家電を処分できます。

搬出から処分まで全て代行可能で、リサイクル家電以外も処分できますが、処分費は高く付く傾向があります。

なお、リサイクル家電単品での処分も行えますが、軽トラック積み放題プランなどの定額プランも用意されているので、リサイクル家電をまとめて処分する際にはメリットがあるプランです。

自治体の委託業者でリサイクル家電を処分

リサイクル家電品目 収集運搬費
エアコン 3,157円
テレビ(15型以下) 2,618円
テレビ(16型以上) 2,750円
冷蔵庫(170L以下) 3,157円
冷蔵庫(171L以上) 3,157円
洗濯機・衣類乾燥機 3,157円

※東京都の家電リサイクル受付センターにおける収集運搬費

自治体の委託業者でもリサイクル家電を処分することができます。

購入店が分からない場合でも適正に処分できますが、収集運搬費はやや高めの傾向があります。

指定集積所に搬入し家電処分

各自治体に設置されている、指定集積所でもリサイクル家電を処分できます。

収集運搬費の負担をする必要がない反面、指定集積所への自己搬入が必要です。

なお、指定集積所で家電を処分する手順は以下の通りで、予め郵便局でリサイクル券の購入を行う必要があります。

  1. 郵便局で家電リサイクル券を購入
  2. 家電リサイクル券・家電一式を指定集積所に持ち込み、処分

リサイクルショップで家電処分

リサイクルショップでリサイクル家電を買い取ってもらい、処分することも可能です。

リサイクル家電を現金化できますが、製造年式が5年以内の家電でなければ買取対象にならない場合があるので、必ず処分できるわけではありません。

なお、リサイクルショップで処分する際には、出張買取に応じてくれるところを利用すると、店舗まで持ち込む手間を省けます。

リサイクル家電を処分する際の注意点

くらしのマーケット引っ越し注意点

リサイクル家電を処分するときは、以下の点に注意しましょう。

適正処分しないと不法投棄とみなされる

家電リサイクル法では、小売業者・製造業者に対する罰則はあるものの、消費者にはありません。

しかし、リサイクル家電を法に基づかず処分してしまうと、不法投棄とみなされることがあるので注意が必要です。

リサイクル家電の不法投棄を行うと罰則を科されることがあるので、必ず適正な方法で処分しましょう。

違法な不用品回収業者は利用しない

リサイクル家電をまとめて処分したいなら、搬出から処分まで任せられる不用品回収業者が便利です。

しかし、不用品回収業者の中には違法な業者もおり、安易に利用してしまうとリサイクル家電を不法投棄される恐れがあります。

そのため、不用品回収業者にリサイクル家電を処分してもらう際には、一般廃棄物処理業の許可の取得状況を確認しましょう。

許可された不用品回収業者であれば、リサイクル家電の適正処分を行ってくれるので安心です。

小型家電は無料回収ができる場合も

小型家電の一例 携帯電話、携帯音楽プレーヤー、携帯ゲーム機、デジタルカメラ
卓上計算機、電話機、電気カミソリ、ドライヤー
リモコン、ACアダプター、カーナビ など

処分したい家電の中に小型家電が含まれる場合、小型家電リサイクル法で無料回収を行える可能性があります。

レアメタルのリサイクルを目的とし、収集運搬費・リサイクル料金は必要ありません。

回収は各自治体でボックス回収やステーション回収で行っているので、地域の取り組みを確認してみてください。

パソコンは別途の方法で処分

パソコンは、資源有効利用促進法で適正処分することが求められます。

処分方法は

  • パソコンメーカー
  • 一般社団法人パソコン3R推進協会
  • パソコンリサイクル業者
  • 小型家電回収ボックス
  • 粗大ゴミとして処分

があり、処分費はリサイクルマークの有無で異なります

リサイクル家電の処分を頼みたいなら

リサイクル家電の処分方法について解説してきました。

リサイクル家電の処分方法は法律で定められており、リサイクル料金の支払いと適正処分が必要です。

また、状況によっては不用品回収業者や買取業者を利用すると、コストを抑えたリサイクル家電の処分が行えます。

不用品回収受付センターでは、リサイクル家電の処分に応じてくれる、優良な不用品回収業者を多数紹介しています。適正処分はもちろん、幅広い品目の不用品も処分できるので、ぜひ検討してみてください。