今回は、運べない大型家具を処分する方法を詳しく解説します。
運べない大型家具は分解しなければ家の外に出すのも難しく、自力での処分は非常に困難なので、プロに運び出してもらって処分するのが一般的です。
今回は、不用品回収業者など家具処分のプロをはじめ、家具店や引っ越し業者のサービス内容をまとめました。
注意事項も紹介しているので、さまざまな方法を比較しながら、自分に合った処分方法を見つけてください。
どんな家具が大型家具に分類されるか
大型家具の具体的な定義はありませんが、一般的に自治体では一辺の長さが30cm~50cm以上の物を粗大ゴミとして取り扱っています。
また、神奈川県逗子市では1辺の長さが50cm以上1m未満は「粗大ゴミ」、1辺の長さが1m以上は「大型粗大ゴミ」とされており、ひとりでは運べないようなサイズは大型粗大ゴミです。
そのため、タンス・ベッド・2人掛け以上のソファー・ダイニングテーブルなどは、大型家具と考えた方が良いでしょう。
自治体における大型家具の処分費
自治体における大型家具の処分費はそれぞれに異なるため、例としていくつかの自治体の費用を紹介します。
自治体名 | 各品目の処分費用 |
世田谷区 | ・ソファ:900円~2,300円 ・ベッド:1,300円~2,300円 ・ダイニングテーブル:400円~1,300円 ・たんす:400円~2,300円 |
船橋市 | ・ソファ:740円~1,110円 ・ベッド:370円~1,480円 ※スプリング入りは市では回収できません ・ダイニングテーブル:370円~1,110円 ・たんす:370円~1,480円 |
川口市 | 310円/点~ ※詳細な金額は要問い合わせ |
藤沢市 | ・大型ごみ:500円/点 ※50cm~2mの粗大ゴミ ・特別大型ごみ/1,000円/点 ※ソファ・ベッド・机・たんす・書棚など |
手数料はやや安価な傾向にありますが、ほとんどの自治体は指定場所(屋外)まで自分で運び出さなければなりません。
粗大ゴミの運び出しに対応しているのは、高齢者や障害者手帳をお持ちの方のみの世帯などに限られるケースが多いため、注意が必要です。
運べない大型家具の処分方法一覧
運べない大型家具の処分方法には、以下があります。
処分方法 | 処分費用 | 注意点 |
リサイクルショップ | 現金化できる可能性 | ブランド家具・アンティーク家具は高額買取 大型家具によっては買取不可 |
家具量販店 | 550円~ | 同程度のサイズの大型家具の購入が前提 |
引っ越し業者 | 要問い合わせ | 回収できる大型家具が限られる |
不用品回収業者 | 2,000円~+基本料金(3,000円~5,000円) | 大型家具は別途料金が発生する可能性も |
それぞれのサービスについて、以下で詳しく解説します。
運べない大型家具をリサイクルショップで処分
リサイクルショップでも、運べない大型家具を処分することができます。
買い取ってくれるお店の例
例えば、以下のようなお店では大型家具の買取依頼が可能です。
店舗名 | メリット |
トレジャーファクトリー | 購入から15年以内であれば買取対象 |
出張買取24時 | 買取不可の家具を無料で引き取るケースも |
HARD・OFF | 幅広い地域で出張買取が可能 |
セカンドストリート | 大型家具と合わせて洋服なども買取対象 |
運べない大型家具を現金化できるのがメリットで、ブランド家具なら高額買取を期待することが可能です。
最大で購入価格の40%程度の査定額になることもあるので、運べない大型家具にブランド家具が含まれるなら、リサイクルショップでの処分も検討しておきましょう。
ただし、以下のケースに該当する場合は、運べない大型家具をリサイクルショップで処分できないことがあります。
大型家具を店舗に持ち込む必要があるケースも
運べない大型家具の出張買取に対応しているリサイクルショップなのか、確認しなければなりません。
リサイクルショップによっては出張買取に対応していないケースや、対応エリアが限られることもあり、その場合は大型家具を直接店舗に持ち込む必要があるのです。
このようなケースにおいては、運べない大型家具を処分するのは難しいので、利用前に出張買取の有無・対応エリアを確認しておきましょう。
加えて、リサイクルショップによっては、出張費や搬送費がかかるケースもありますので、あわせて確認しておきたいところです。
一般の大型家具は買取対象とならないケースも
処分したい運べない大型家具が、以下のケースに該当すると買取の対象外になることがあります。
家具の種類 | 買取の可否 |
収納家具(タンスなど) | 収納のビルトイン化で中古市場の需要が低い |
ソファー・椅子・テーブル | ブランド家具以外だと需要が低い |
IKEAなどの組み立て家具 | 再販できないため買取対象外が多い |
ノーブランドの家具で買取対象になりやすいのは、使用頻度・製造年数の浅い家具のみで、それ以外のケースでは買取対象にならないことが多いです。
また、運べない大型家具がブランド家具であっても、タンスといった収納設備はビルトイン化されている物件が多いので、中古市場での需要が低く、買取対象外になることもあります。
運べない大型家具を家具量販店で処分
家具量販店でも運べない大型家具を処分することができます。
家具量販店で処分する際の料金目安
家具量販店で処分する際にかかる、料金の目安は以下の通りです。
店舗名 | 処分料金 |
ベルメゾンネット | 41,800円以上の家具購入で無料 ※+大型商品送料7,150円 |
ACTUS | 2,750円~15,400円 |
NOYES | 7,700円~14,300円 |
MEGAMAX | 3,000円 |
ナフコ | 大型家具の購入で無料 |
IKEA | ソファ30,000円分以上、マットレス15,000円分以上購入で無料 ※ソファやマットレスに限る |
ニトリ | 4,400円 |
無印良品 | 商品の購入で無料 ※「同種家具引き取り」と記載の商品購入時に限る |
東京インテリア | 2,000円~5,000円 |
大塚家具 | 550円~3,300円 |
家具量販店で新しい家具を購入した人を対象として、有料で運び出せない大型家具の処分をすることが可能です。
ただし、購入した大型家具と同程度の大きさ、同数の引取など、店舗よって処分条件が異なるので、よく調べてから利用しましょう。
ニトリで大型家具を処分する際の流れ
さまざまな店舗がありますが、ここでは代表的な例として、ニトリで大型家具を処分する際の流れを解説します。
利用条件 | ・ニトリでの購入者 ・購入した家具と同数・同容量の家具を処分 ・処分費は1注文につき4,400円(税込) ・組み立て家具は処分対象外 |
利用時の流れ | 1.商品を「カート」に入れる 2.「カート」をクリックし、「引き取りサービスを利用する」にチェック ※実店舗の場合は従業員に処分の旨を伝える |
ニトリで購入した大型家具以外も処分してもらえ、運び出しから処分まで4,400円で行ってくれるのでお得なサービスといえます。
ただし、事前申し込みを行わないとサービスが利用できない、対応エリアが限られるなど、利用条件があるので注意が必要です。
大型家具の買い替えのタイミングで処分できる
家具量販店で運べない大型家具を処分するメリットは、買い替え時まで利用できる点です。
また、サービスは有料であるものの、運べない大型家具の搬出・新しい家具の設置までを代行してくれるので、トータルで考えると非常にリーズナブルなサービスとなっています。
なお、大型家具内の収納物の処分には対応していませんので、予め取り出しておきましょう。
大型家具処分だけを依頼するのは不可
家具量販店での大型家具の処分サービスは、それぞれの店舗の商品購入者のみが対象です。
そのため、大型家具の処分だけを請け負うことはしておらず、大型家具を新調するタイミングでないとサービスを利用できません。
また、処分対象になる大型家具は、運び出せない大型家具と同程度の大きさでならない点にも注意が必要です。
運べない大型家具を引っ越し業者で処分
運べない大型家具の処分は、引っ越し業者でも対応することができます。
引っ越し業者ごとの対応詳細
引っ越し業者に、運べない大型家具の処分を依頼する際の対応詳細は、以下の通りです。
引っ越し業者名 | 対応詳細 |
アリさんマークの引越社 | 有料にて不用品の処分が可能 ※料金は要見積もり |
日本通運 | 原則として対応不可 |
アップル引越しセンター | 状態の良いものに限る ※買取対象にならないものは不可 |
ハート引越センター | 原則として対応不可 |
サカイ引越センター | 家電リサイクル対象品目のみ有料で処分 ※一部の地域のみ不用品の買取可 |
ほとんどの業者が不用品の処分は対応不可となっており、処分できたとしても限られた品目のみです。
状態の良いもの、家電リサイクル品を除き、ほとんどの家具・家電は引っ越し業者に処分をお願いすることができません。
引っ越しのタイミングで大型家具を処分できる
引っ越し作業に合わせて運べない大型家具を処分でき、手間がかからない点はメリットが大きいといえます。
また、荷造りを引っ越し業者に依頼すれば、事前に大型家具の中身を出しておく必要もないので、事前準備を行わず処分してもらえます。
大型家具の引き取りに応じないケースも
引っ越し業者では、一部の家具・家電の処分には対応しているものの、大型家具の品目によっては断られるケースがあります。
特に、運べない大型家具の場合、別途車両を用意しなければならないことがあるので、事前に問い合わせて確認しておくことが重要です。
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運べない大型家具を不用品回収業者で処分
運べない大型家具は、不用品回収業者でも処分できます。
不用品回収業者で処分する際の料金目安
不用品回収業者に依頼する場合の料金目安は、以下の通りです。
品目 | 費用 |
ベッド | 8,000円〜10,000円程度 |
マットレス | 5,000円~10,000円程度 |
ソファ | 6,500円〜15,000円程度 |
テーブル | 6,000円~15,000円程度 |
椅子 | 2,000円~5,000円程度 |
単品回収でのプランでは、大型家具ごとの処分費に加え、基本料金(3,000円~5,000円)が加算されるのが一般的です。
トラック積載プランなら、トラック積載量内であれば定額で利用できるので、運べない大型家具でもお得に処分することができます。
トラック積載プランの相場は、以下の通りです。
トラック積載プラン | 目安の間取り | トラック | 料金相場 (平車、箱車などトラックによる) |
Sプラン | 1R~1K | 軽トラック | 15,000円〜20,000円 |
Mプラン | 1DK~2DK | 1.5tトラック | 30,000円~40,000円 |
Lプラン | 2DK~2LDK | 2tトラック | 50,000円~70,000円 |
LLプラン | 3DK以上 | 4tトラック | 80,000円~要見積もり |
大型家具のほか、細かな不用品や粗大ゴミも一緒に捨てたいときは、トラック積載プランの利用を検討しましょう。
運び出せない大型家具を確実に処分できる
不用品回収業者に依頼するメリットは、品目を問わず大型家具を処分してくれる点です。
その他のサービスでは断られるような家具でも、ほとんどのケースで対応可能なので、確実に大型家具を処分することができます。
また、運べない大型家具の搬出作業に関しても、全て代行してくれるので手間もかかりません。
周辺環境によっては別途料金が請求される
不用品回収業者では、運べない大型家具を確実に処分することが可能ですが、周辺環境によっては別途料金を請求されるケースがあります。
例えば、通路が狭くて大型家具を運べない場合、家具を解体する必要があるので、解体費を請求されるのです。
また、運べない大型家具を解体できないケースでは、吊り下げ作業を行う必要があるので、処分費が高額になることもあります。
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運べない大型家具を処分する際の注意事項
運べない大型家具を処分する際の注意事項としては、分解にはリスクがある点、怪我や事故に気を付ける点などがあります。
以下で、その他の注意事項も含めて詳しく解説します。
解体はリスクが高い
大型家具を解体し、自治体のゴミとして捨てようと考える方は少なくありません。
しかし、解体をする際は工具やが必要なだけでなく、かなりの力と時間も必要なので、避けた方が無難です。
また、世田谷区や練馬区ではベッドやソファを解体しても粗大ゴミ扱いとなり、一般ゴミとしては捨てられません。
ベッドやソファは解体して放置するとカビも生えやすく、手早く解体して捨てられる方でなければ、スムーズな処分は難しいでしょう。
一人で無理に運ぼうとしない
大型家具は、とにかく重くて大きいものです。
一人で無理に運ぼうとするとケガをして危険なだけでなく、壁や床も傷つけてしまいます。
特に、2階に置いている家具を運ぼうとすると、階段を通らなければならないため、非常に危険です。
誰か頼れる人を探すか、プロに依頼して安全に運び出してもらいましょう。
メルカリは送料が高額になる
メルカリなどで大型家具を売ろうと考えている方は、必ず事前に送料を確認してください。
例えば、メルカリで梱包まで依頼できる「たのメル便」を利用した場合、1,700円~33,000円の送料がかかります。
また、100kgを超えるものは追加料金、150kgを超えるものはたのメル便での配送は不可です。
通常の宅急便で送るとなると、梱包や発送にも非常に手間がかかってしまいます。
事前にサイズを測る
運べない大型家具を処分するのであれば、事前にサイズを測っておくのがおすすめです。
依頼する業者や利用するサービスによっては、規定サイズ以上は引き取ってもらえないことがあります。
例えば、東京インテリアでは200cm未満なら2,000円、200cm以上300cm未満なら3,000円などと、サイズによって料金が異なります。
サイズが思っていたより大きいと、当日になって回収不可とされてしまうこともあるので注意しましょう。
特に、ニトリなど大手家具店の引き取りサービスは、「購入した商品と同程度の大きさ」などと定められているので、サイズを確かめておくことが大切です。
怪我・事故に気を付ける
大型家具を処分する際は、怪我・事故に十分注意しましょう。
複数人で運び出しを行ったとしても、一歩間違えば大怪我につながってしまいます。
安全を考慮し、よく考えた上で運び出しを行ってください。
少しでも不安があるときは無理に自分で運ぼうとせず、プロの不用品回収業者を頼るのがおすすめです。
運べない大型家具を処分するなら不用品回収受付センターへ!
今回は、運べない大型家具の処分方法を紹介しました。
自分で運べないサイズの大型家具は、処分を受け付けていない家具店や引越し業者も多く、不用品回収業者へ依頼するのがおすすめです。
業者に依頼すれば、分解が必要な場合であっても安全に対応してくれます。
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