本記事では、リチウムイオン電池の捨て方について紹介します。
リチウムイオン電池を捨てる方法として、自治体で捨てるか、回収ボックスに入れるかのいくつかの方法があります。
ただし、持ち運ぶのに手間と時間がかかり大変です。
自宅からすぐにリチウムイオン電池を手放したい方は、不用品回収業者へ依頼するのがおすすめです。
今回は、リチウムイオン電池を捨てる際にかかる費用や注意点も紹介します。
ぜひ参考にしてください。
リチウムイオン電池による粗大ゴミ処理場の火災について
リチウムイオン電池は、中に燃えやすい液体が入っているため、外から強い衝撃や圧力が加わると、中が壊れて発火しやすいです。
そのため、全国の処理場でリチウムイオン電池による火災が後を絶ちません。
実際に、令和5年11月には東京23区で唯一、粗大ごみを処理している「粗大ゴミ破砕処理施設」で火災が発生しました。
火災の原因は、東京消防庁によると、リチウムイオン電池などの二次電池だとされています。
その影響により、当処理施設で発生した粗大ゴミは、隣接する不燃ごみ処理センターで代替処理を行いました。
また、二次電池付きの製品やベットマットなど、破砕に適さないものは手選別をする必要があり、多くの時間を要しました。
この火災を受けて、ゴミを出す際は、二次電池を取り除くことを住民に呼びかけています。
このように、リチウムイオン電池をそのままゴミとして出すと、処理場やゴミ収集車で火災が発生し、多くの方に迷惑をかけます。
不要になったリチウムイオン電池は、事前に電池を使い切ってから正しい方法で捨てましょう。
また、分別方法として住んでいる自治体によって異なるものの、「リサイクル協力店」に持ち込んだり、「充電式電池リサイクルBOX」に入れたりする方法があります。
自治体のルールを確認し、適切な分別を行ったうえで捨てましょう。
リチウムイオン電池の捨て方3選
リチウムイオン電池の捨て方として、主に3つの方法が挙げられます。
- 自治体で捨てる
- 充電式電池リサイクルBOXに入れる
- 不用品回収業者に依頼する
リチウムイオン電池を捨てる際は、強い衝撃や圧力がかからないように慎重に扱いましょう。
自治体で捨てる
1つ目は、自治体で捨てる方法です。
自治体によって捨て方は異なりますが、普通ゴミや資源ゴミとして捨てられます。
例えば、江東区の例を確認してみましょう。
リチウムイオン電池は、熱により成分が変化してガスが発生し、膨張して爆発する恐れがあるので、慎重に持ち運んでください。
充電式電池リサイクルBOXに入れる
2つ目は、リサイクル協力店にある「充電式電池リサイクルBOX」に入れる方法です。
リチウムイオン電池は、一部のメーカーで自主回収・リサイクルが行われていますが、多くの場合は配送する必要があるため、手間がかかります。
一方、「充電式電池リサイクルBOX」なら、リサイクル協力店に行き、その中に入れるだけなので簡単です。
回収ボックスの設置店舗は、一般社団法人JBRCのホームページで検索ができます。
ただし、店舗によって下取り回収となる場合があるので、必ず事前にリサイクル協力店へ確認してから来店しましょう。
また、「充電式電池リサイクルBOX」は役所や公民館に設置されている場合もあります。
例えば、東京都東大和市なら、市役所環境対策課(3階8番窓口)で回収しています。
不用品回収業者に依頼する
最もおすすめな捨て方は、不用品回収業者へ依頼することです。
リチウムイオン電池は、通常のゴミと比べて慎重に持ち運ぶ必要があるため、それだけで疲れてしまいます。
また、自治体によっては捨てられないところもあるので、どのように捨てれば良いか迷うはずです。
そこで、不用品回収業者に依頼することで、リチウムイオン電池の取り扱いを熟知したプロのスタッフが、自宅から慎重に運んでくれます。
回収したリチウムイオン電池は、適切な方法で処理してくれるので安心です。
リチウムイオン電池を捨てるときにかかる費用
リチウムイオン電池を捨てる際は、費用はもちろん、他に捨てる品目や量を考慮して、最適な方法で捨てましょう。
ここでは、リチウムイオン電池を捨てるときにかかる費用を詳しく解説します。
自治体で捨てる場合
自治体によって異なりますが、不燃ゴミや資源ゴミとして捨てる場合は、基本的には無料で出せます。
ただし、自治体指定のゴミ袋で捨てる場合は、袋の購入費がかかります。
充電式電池リサイクルBOXに入れる
「充電式電池リサイクルBOX」に入れるだけなので、基本的には無料で手放せます。
下取り回収の場合、手元にはお金は残りませんが、新しいリチウムイオン電池に購入費を充てることが可能です。
不用品回収業者に依頼する
不用品回収業者に依頼する場合は、単品回収で1台あたり1,000円~3,000円ほどです。
一見、割高に感じますが、不用品回収業者の費用には各種手数料や諸経費も含まれています。
運搬・梱包・分別など手間のかかる作業もお任せできるので、トータルで見るとコスパが良いといえます。
また、リチウムイオン電池の他に複数の品目を捨てたい場合は、一度にまとめて回収してくれるトラック積載プランの利用もおすすめです。
トラック積載プランは、各サイズのトラックに積めるだけゴミを捨てられる、お得な定額パックプランです。
トラック積載プランを利用する際にかかる費用相場は、以下の通りです。(首都圏の相場です。)
トラック積載プラン | 目安の間取り | トラック | 料金相場 (平車、箱車などトラックによる) |
Sプラン | 1R~1K | 軽トラック | 15,000円〜20,000円 |
Mプラン | 1DK~2DK | 1.5tトラック | 30,000円~40,000円 |
Lプラン | 2DK~2LDK | 2tトラック | 50,000円~70,000円 |
LLプラン | 3DK以上 | 4tトラック | 80,000円~要見積もり |
リチウムイオン電池の他に捨てるものがある方や、多量のゴミが出た場合は、ぜひお得な積載プランの利用を検討してみてください。
単品回収とどちらを選べば良いか迷った方は、ぜひ「不用品回収受付センター」をチェックしてみてください。
リチウムイオン電池の捨て方に関する注意点
ここでは、リチウムイオン電池を捨てるときに注意しておきたいポイントをまとめました。
- 普通ゴミや粗大ゴミで捨てない
- 自治体の捨て方に関するルールを守る
- 状態を確認してから最適な方法で捨てる
- 配送や回収による衝撃で火災に繋がる可能性がある
それぞれ順を追って解説します。
普通ゴミや粗大ゴミで捨てない
自治体による指定がある場合を除き、普通ゴミや粗大ゴミで捨てるのはやめてください。
特に、膨張したリチウムイオン電池は、破砕時に発火を引き起こし、処理場やゴミ収集車の火災につながります。
もし、自治体で捨てても問題がない場合でも、電池を使い切ったうえで捨ててください。
自治体の捨て方に関するルールを守る
リチウムイオン電池は、自治体によって捨て方に関するルールが大きく異なります。
電池を使い切ったのなら、不燃ゴミや資源ゴミとして捨てても良い自治体や、一切回収を受け付けない自治体もあります。
あらかじめ、住んでいる自治体のルールを確認したうえで、適切な場所に捨てましょう。
状態を確認してから最適な方法で捨てる
リチウムイオン電池は、膨張しているか熱を持っているかによって、捨て方が異なります。
江東区 | 「膨張電池」と表示して単品で袋に入れれば、不燃ゴミとして集積所に出せる |
横浜市 | 膨張・破損したリチウムイオン電池は、最寄りの資源循環局事務所に相談が必要 |
さいたま市 | 膨張しているが熱を帯びていない場合:取り外しができるものはそのまま電池回収ボックスへ、取り外せないものは小型家電回収ボックスに |
膨張していて熱を帯びている場合:回収ボックスに入れずに市のごみ処理施設に直接搬入 |
このように、自治体やリチウムイオン電池の状態によって、最適な捨て方が異なるので注意しましょう。
もし、どの捨て方が良いのかわからない場合は、不用品回収業者に依頼することで、適切な方法で回収してくれます。
配送や回収による衝撃で火災に繋がる可能性があるため、フリマアプリは厳禁
リチウムイオン電池は、処理場やゴミ収集車だけではなく、配送や回収による強い衝撃で火災が起こるリスクがあります。
そのため、フリマアプリで売った後の配送も、ゴミの回収と同じレベルで揺れるため、売り出すのは危険です。
実際に、ゆうパックをはじめ、さまざまな配送方法で厳しい制限があるため面倒です。
ゆうパックを例にすると、リチウムイオン電池の規格を確認したうえで、「リチウム電池マーク」を印刷して必要事項を記載し、配送する荷物に貼ることで送れます。
また、配送条件も厳しく、リチウムイオン電池単体だけだったり、ワット時の定格値や合計重量が基準値を超えたりすると、送付できません。
仮に、リチウムイオン電池が送れたとしても、何回使用したかわからず、トラブルにつながりかねないのでやめましょう。
配送が危険なリチウムイオン電池はどうやって回収しているの?
リチウムイオン電池は衝撃や圧力に弱いため、ゴミを運搬する側も気を付けて回収する必要があります。
具体的には、環境省によると、以下のような発火・延焼の対策を実施することが求められています。
- 袋を開けて中身を確認する
- パッカー車の代わりに平ボディ車や軽トラックなどにする
- 消火器や消火剤を搭載する など
パッカー車とは、ゴミを収集する際によく使われる圧縮して詰め込む車両のことです。
一方、平ボディ車とは、屋根のない荷台が平らな車両のことをいいます。
パッカー車は、ゴミを圧縮して運搬するため、圧力が加わり発火する恐れがあり危険です。
そのため、リチウムイオン電池を運搬する際は、平ボディ車や軽トラックなどを利用することを推奨しています。
不用品回収業者は、衝撃が加わらないような積載での積み込みや、耐火容器に入れて運搬等を行っているので、自治体よりも安全な回収が可能です。
安全にリチウムイオン電池を捨てるなら「不用品回収受付センター」を活用しよう!
今回は、リチウムイオン電池の捨て方について詳しく紹介しました。
リチウムイオン電池は、通常のゴミとは異なり、慎重に持ち運ぶ必要があるため、捨てるのに手間がかかります。
面倒なことを任せたいという方は、ぜひ不用品回収業者の依頼を検討してみてください。
どの業者にしようか迷っている方は、優良かつ実績豊富な業者が多数掲載されている「不用品回収受付センター」をチェックしてみてください。
出張・見積もり・キャンセル料が無料で気軽に相談でき、初めて利用する方も安心です。