不用品回収にも処分のタイミングや目的、量によってどのサービスを利用したらいいのかが変わってきます。適切なサービスを選択できるように、様々な不用品回収を分類してご紹介します。
回収する不用品の量別のサービス
不用品が一点なのか大量にあるのかによって料金やサービス内容が変わります。共通して言えるのは行政の粗大ゴミ回収より、早くて手離れがよく融通が利くということです。
不用品1点・少量回収
不用品が少ない場合、極端な話1点でも不用品回収業者に依頼することができます。
客は不用品を業者に渡して料金を支払うだけで済みます。ですのでメリットとしては不用品処分に手がかからないということになります。
行政の粗大ゴミに出す場合は手続きをしてから回収に来るまで3週間程度かかり、しかも指定の日に忘れずに出さなくてはなりません。
また冷蔵庫等のリサイクル法適用の家電だった場合は粗大ゴミには出せないので、自分で処分する場合は購入した小売店やメーカーなどに引き取ってもらう必要があります。
このような手間が不用品回収業者を使用することで全て省略できます。
料金体系としては回収にあたっての基本料金+品目別の処分費用が発生するのが一般的です。少量回収の場合、だいたい2000〜3000円程度で回収ができるというイメージで良いでしょう。
大量の不用品回収
行政の粗大ゴミ回収に出す手続きをするのが困難な、大量の不用品回収はよく行われます。行政に出す場合は一個一個品目を申請し、行政の指定した日に出さないといけませんし、物品が増えるのは認められません。不用品回収業者を使えば、面倒な手続きを全て省略できます。
大量の不用品回収を行う場合、ほぼ全てゴミやガラクタで財産として無価値な不用品ばかりであれば、トラック積み放題のような定額のサービスがオススメです。これならとにかくトラックいっぱいに積み込んで撤去するだけなので、お願いしてからのスピードも速いです。
逆に家具や什器、家電などで、新しかったり中古品としての価値がつきそうなものが多い場合は、買取査定ができる不用品回収業者を利用したほうがいいでしょう。こちらであれば買取額の分、不用品回収に関わる料金が安くなります。
積載量別トラック積み放題
トラック積み放題は、とにかく手間や時間をかけずに大量の不用品を処分したい場合に便利なサービスです。住居の規模によって選ぶべきトラックの積載量が変わります。また、エレベーターがないマンションやアパートの場合は追加料金が発生する場合があります。
生ゴミや腐敗物、死骸、薬品、医療機器などの回収はできない業者もいますので、事前に不用品回収業者に取扱品目の確認をしておきましょう。時間帯やオプション料金等、業者によってかなりシステムが違います。
軽トラック積み放題
軽トラックの荷台は長さ194cm、幅141cm、高さ28.5cmです。ワンルームの荷物くらいであればなんとかおさまるでしょう。注意点としては高さがないので上に物を積み上げることができません。
3万円程度のパック料金になっている場合が多いです。スタッフの増員等をする場合は別途オプション費用が発生しますが、軽トラに積み込める程度の不用品の量なら通常は1人で十分です。
1.5tトラック積み放題
1.5tトラック積み放題は一人暮らしやカップルの住居の不用品回収に適しています。形状的には壁がない平ボディ、幌タイプの2種類があり幌タイプの方が壁がある分たくさん積み上げることができます。
価格帯的には2万円〜6万円程度です。幌付きを選んだりスタッフを増員すると高くなります。
2tトラック積み放題
2tトラック積み放題はカップル、小さい子供がいる3人暮らしのファミリーの住居の不用品回収に適しています。平ボディ、幌付きに加えコンテナタイプが登場し、さらにたくさんの荷物を積み込めるようになります。
価格帯的には2万円〜10万円程度でかなり幅広くなります。家電や家具など高さがや重量があるものでもコンテナタイプだと安心して積み込むことができます。
4tトラック積み放題
4tトラック積み放題はファミリーの一戸建て、オフィスの不用品回収に適しています。ゴミ屋敷の不用品回収も4tトラック積み放題が対象になるでしょう。
価格帯的には10万円〜で使用するオプション、回収する品目によって基本料金に上乗せされていきます。ゴミ屋敷や長期の廃屋のような何があるのか正確にわからないような場合は、当初の見積もりより高額になることを覚悟しておいた方がいいでしょう。
汚れや状況別の不用品回収サービス
不用品を回収したい住居や部屋の状況に応じたサービスもあります。特に汚染がひどい場合は専門の業者に依頼しなければなりません。
汚部屋の片付け
汚部屋はゴミ屋敷の一分類と言えます。ゴミに埋め尽くされたマンションやアパートを指すのです。一人暮らしの場合汚部屋になる可能性が比較的高いです。ゴミ出しの時間帯が仕事の出勤時間と合わない等で、出せなかったゴミがどんどん溜まっていくケースがあります。
このように単にゴミが溜まってしまった場合はそれを不用品回収業者に撤去依頼すればいいので汚部屋の解消はスムーズでしょう。ただ、長年の汚部屋状態による悪臭や汚れ、害虫の発生などがある場合はハウスクリーニングを行わなければなりません。不用品回収もハウスクリーニングも両方行える業者を選べば効率的です。
ゴミ屋敷の片付け
一戸建てのゴミ屋敷を解消するのには多大な労力がかかりますので、業者に依頼が必須でしょう。自身で行う場合は前日までにバルサン等をたいて殺虫、ゴミ袋は100枚以上用意、まとめたゴミは最寄りのゴミ処理センターまで自力で持ち込む等が必要になります。不用品回収業者に依頼をすれば全て業者で行ってくれます。
ゴミ屋敷は、住んでいる本人が片付けを放棄、高齢等で判断力・認知力が低下、知的・精神疾患を抱えている場合があります。親族や行政のサポートなど、周囲の援助が必要です。
物品別の不用品回収サービス
不用品の種類によっては、より専門性の高い業者を選ぶ必要があります。価値がつけば処分費用も安くなることもあるので、業者の選定は慎重に行いましょう。
倉庫・物置・蔵の片づけ
倉庫や物置はすぐに使わないものを保管しておく場所なので、不用品が放置されているというケースはよくあります。加えて、汚れや埃等が長年蓄積されているかも知れません。
こうした倉庫や物置ごと処分することも不用品回収業者に依頼すれば可能です。特に蔵のような骨董として価値のある物品が多く所蔵されている場合は、買取査定のできる不用品回収業者に依頼をすれば、むしろ収益が出たということも稀にはあるかも知れません。
倉庫、物置、蔵に保管されている物品の種類によって業者の得手不得手があるので、ジャンルに特化した不用品回収業者を選ぶのがポイントです。
屋上・庭の植木・観葉植物の処分
植木や観葉植物なども不用品回収業者に依頼することができます。仮に自分で行う場合は自治他のゴミ袋に収まるように切って入れる等の手間がかかります。小さい植木等ならまだしも、庭に植わっている木を自力で処分するのは難しいでしょう。
不用品回収業者に依頼するとトラックで搬出を行います。処分に関しては任せて大丈夫なので楽チンです。植物のサイズによってトラックの大きさが異なるため、料金も変わります。また、植物がある場所によっては追加の料金が発生します。
鉢植えの植物などであればどの業者でもそこまで差はありませんが、植物の状態によっては専門性の高い業者に相談したほうがいいでしょう。
シチュエーション別の不用品回収サービス
人生の様々なタイミングで発生する不用品処分なら不用品回収サービスです。急遽の場合には行政の粗大ゴミ回収だと間に合わないこともあるでしょう。
生前・遺品整理
生前・遺品整理でも不用品回収は便利です。遺品整理の場合は留意しないといけない点がいくつかあります。
遺品の買取サービスを行なっている場合、換金するのは財産の全容がわかってからです。借金があることが後から判明し、そのタイミングですでに遺品を換金していた場合、相続の放棄ができません。すでにお金を受け取ってしまっていたがために、借金の相続をしなければいけなくなってしまいます。
また、PCやスマホを日常的に使用していた場合、必要に応じてデータの取り出しサービスを利用するのもいいでしょう。遺品整理業者には遺品整理と一緒に自社でデータ取り出しを行える場合があります。
また作業当日はできるだけ立ち会うべきです。権利書等の重要な書類が出てくる場合がありますし、センシティブな物品が出てくる場合があるので処分するかとっておくか判断をする必要が出てくるでしょう。
また、孤独死のようなケースだと、ハウスクリーニングも同時に必要なケースが多いです。一括して行える業者も存在します。
引っ越し時の不用品回収
引越しの際に新居で使わない家具や家電などが出た場合、不用品回収業者の利用が便利です。
行政の粗大ゴミ回収は回収までに非常に時間がかかるので、引っ越し期日が決まっている場合は現実的ではありません。不用品回収業者に全部まとめて持って行ってもらうのが楽です。コストはかかりますが、回収する物品を買い取りしてもらえれば多少費用を節約できます。出張買取査定と不用品回収を同時に行える業者の利用が便利です。
もし、とにかく早く撤去してほしいということであれば前述したトラック積み放題を利用するのも効果的です。
帰国時の不用品処分
外国人が日本の住居を引き払って記憶する場合は、日本人が国内で引っ越しをするよりも大量の不用品が出ることが予測されます。友人知人で家具や家電、洋服等をある程度シェアしてもまだ余る場合は不用品回収がお勧めです。
物品の品目も多岐にわたるでしょうから、いちいちリサイクルショップに持ち込んでいたのでは大変です。買取にはならないかもしれないですが、帰国まで時間がない場合には一括で回収してくれる不用品回収サービスは便利です。
ハウスクリーニング
ハウスクリーニングは、エアコン、キッチン、水回り、部屋、汚部屋など一般の人では難しい高度な清掃を行うことができます。特にゴミ屋敷や汚部屋、変死者が出たような部屋は自力で清掃するのは難しいです。賃貸物件のオーナーにとっても頭がいたい問題ですので、ハウスクリーニングが活躍することになります。
脱臭、抗菌、ハウスダストの除去、除虫など単なる清掃の域を超えた内容が可能です。
不用品回収サービスは様々な場面で活躍
こう並べてみると、以外に我々の生活に近しいところで動いているサービスと言えるのが不用品回収です。行政の粗大ゴミ回収は利便性がないため、費用を払ってでも業者に依頼した方が良い場合も多いでしょう。