少子高齢化社会による高齢者人口の増加により、生前・遺品整理を行う人も増え、話題になっています。年齢を重ね、自分もそろそろやっておこうかと考えている方も少なくないことでしょう。
現在では、生前整理や遺品整理を請け負う業者がいくつもあります。今回は、サービス内容や料金の相場について詳しく解説していきます。
業者選びのヒントとして、参考にしてみてください。
生前整理とは何か
生前整理という言葉は広く知られた言葉ですが、具体的に何をすべきか、業者は何をしてくれるかを知っている人はそう多くありません。
ここでは、生前整理とは何かを解説していきます。
生前整理は何をするのか
生前整理とは、自身が存命のうちに身の回りの財産やモノの整理、自宅の清掃やリフォームをすることです。
健康状態が悪化してからであったり、亡くなった後に整理を行う場合はバタバタと周囲を慌ただしくさせてしまったり、誰が財産やモノを引き継ぐかで揉めてしまう恐れがあります。
生前整理は、それらを未然に防ぐことができるため、自分のためだけでなく、周囲のためにもとても有益なことです。
業者による生前整理とは
自分自身や家族だけでは、なかなか進めるのは簡単ではないのが現状です。
特に、お金や不動産といった財産の相続に関しては、公的な手続きが必要となります。事前に知識があればスムーズに済ませることができますが、そうでなければ少し煩雑な作業となってしまいます。
不用品の仕分けもしておく必要があるため、同時並行で行うとなれば「手に負えない」と困ってしまう恐れがあります。
しかし業者に依頼すれば、不用品の仕分けも公的手続きの代行もしてもらうことができます。
亡くなった際に空き家となる予定の家のリフォームや解体も、代行サービスとして用意している業者もあります。
生前整理業者選びのポイント
生前整理を代行してもらえる業者を選ぶ際は、料金だけがポイントというわけではありません。
生前整理作業技能士という資格を持っているスタッフがいる業者かどうか、しっかりと明記されているかどうかということもポイントです。
生前整理作業技能士は、生前整理に関する一定水準以上の知識を持っていることを示す資格です。これを持っているスタッフがいる業者は信頼度が高いと言えるため、安心して依頼ができるのです。
生前整理業者の料金
料金については、サービスや業者によって異なります。
例えば、2LDKの市営住宅で不用品の仕分けや不用品の梱包、部屋の清掃といった必要最小限のサービスを依頼した場合、10万円台後半から20万円が相場です。
同様の内容を1Kの賃貸住宅で行った場合は3万円から4万円、一軒家であれば20万円台が相場です。
なお、自宅の面積や作業時間、作業内容、スタッフの人数によって料金の上下があるので、注意しましょう。
遺品整理とは何か
生前整理とは違い、亡くなった人に関する身の回りの整理をする遺品整理。こちらもまた、具体的に何をするのか、業者は何をしてくれるかについて解説していきます。
遺品整理は何をするのか
亡くなる前に行うのが生前整理で、遺品整理はなくなってから行うものです。これらの2つは整理を行うタイミングの違いであり、することについては大きな違いはありません。
そのため、遺品整理も財産やモノの整理、自宅の清掃やリフォームを行うのが主な内容です。
その人が亡くなったことにより行うため、「突然財産やモノの相続や片付けをしなければいけなくなる」という問題点を抱えています。
亡くなった人が住んでいた部屋を売却するのであれば、片付けをする必要があります。この時に不要なものの仕分けをすることも、遺品整理の作業のひとつです。
業者による遺品整理とは
基本的には、生前整理の代行と同じ内容です。その中での大きな違いは、整理の指示をするのが誰かということです。
生前整理は、生前整理を依頼した本人が指示をし、不用品の仕分けや財産の整理をしていきます。遺品整理は、もちろん遺品の持ち主から指示はできないため、遺族が指示をします。
その指示に従い、業者が整理を進めていくという流れになります。
特に財産などの相続以外での細かな判断が必要ない場合は、住んでいた部屋にあるものをすべて処分し、まっさらな状態にしてもらうこともできます。
遺品整理業者選びのポイント
生前整理に生前整理作業技能士という資格があるように、遺品整理にも遺品整理士という資格があります。
この資格を持っているスタッフのいる業者を選ぶことが、大切なポイントです。
というのも、遺品整理をする業者の中には、引き取ったり買い取ったものを新たに売るといった、遺族感情よりも利益を重視してしまう業者もいるのが現実です。遺族から見ると思い出の品であることから、人によっては複雑な思いをしかねません。
遺品整理士は、ただ遺品整理の知識を持って作業するのではなく、故人と遺族の気持ちをしっかりと考えた上で作業をすることが理念のひとつです。
つまり、遺品整理士のスタッフがいる業者を選んだ方が、作業などの体力面だけでなく精神面でも楽でいられるのです。
遺品整理業者の料金
先述の通り、遺品整理は生前整理と作業内容に大きな違いはありません。そのため、料金の相場も生前整理でご紹介した相場とほぼ同様と見て特に問題はないです。
ただ、遺品に関しては供養をしてから処分をする供養品への対応も必要となることがあります。
基本料金に供養でかかる費用が含まれている場合は、追加料金はかかりません。しかし、そうでなければ別途必要になるため、その場合を見越した予算を用意しておきましょう。
孤独死の場合は清掃料金も
残念ながら孤独死で亡くなられた方の遺品整理を行う場合、遺品の整理以前に部屋の特殊清掃をする必要が生じます。
特殊清掃は遺体による汚れや臭いを取り除き、問題なく住むことのできる状態にまで戻す作業です。家の面積にもよりますが、1Rや1Kで3万円から8万円、1LDKで7万円から20万円が目安です。
なお、遺品整理業者が特殊清掃も対応しているわけではなく、別途特殊清掃業者への依頼が必要となります。
まとめ
生前整理と遺品整理は、ひと通りの作業をすべて業者に依頼することも、できることを済ませてから最小限のことを依頼することもできます。
どう依頼するか、どう進めるかを話し合い、意向に合致したサービスを提供している業者を選びましょう。
予算よりも実際の費用が高くならないよう、見積もりをしておくことも重要です。
生前・遺品整理なら不用品回収受付センターにお任せください。