賃貸物件の残置物は誰のものか、入居者は残置物を処分しても良いのか、解説します。
賃貸物件にある残置物は、必ずしも入居者の物とは限りません。取り扱い方を間違えるとトラブルに発展するため、注意が必要です。
残置物の取り扱い方や費用負担者も紹介するので、参考にしてください。
この記事でわかること
・残置物は誰のものか
・賃貸物件の残置物の取り扱い方
・残置物のトラブルを避ける方法
・賃貸物件の残置物の処分方法
賃貸物件の残置物は誰のもの?定義と所有権

残置物とは、前の入居者が退去したときに置いていった物です。
賃貸物件の残置物は、引っ越しの際に家主の許可を得て置いた物もあれば、夜逃げなどで勝手に置いた物もあります。
以下は、残置物としてよく置かれる物です。
- 照明器具
- エアコン
- ガスコンロ
- ベッドや本棚などの家具
- 冷蔵庫や洗濯機などの家電
- カーテン
- 自転車
- 本
エアコンや冷蔵庫などの取り外しや運搬には人手が必要なため、面倒になり、残置物として置いたままにするケースが少なくありません。賃貸物件では、駐輪場に自転車を放置したまま引っ越される場合もあります。
残置物の所有権は、貸主である大家さん(家主)にあるとは限りません。
たとえば、大家さんの許可なしで勝手に残した残置物の所有権は、前の入居者にあります。この場合、残置物は勝手に処分できません。
※参考サイト:https://www.housecom.jp/kurashiate/c10-house/c1d-room/5879/
賃貸物件の残置物と設備の違い
賃貸物件に置かれている照明器具やガスコンロなどは、必ずしも残置物ではありません。
残置物ではなく、設備の場合もあります。設備は、家主が物件に備え付けた物です。
残置物と設備の違いを以下にまとめました。
| 項目 | 残置物 | 設備 |
|---|---|---|
| 所有権 | 前の入居者 | 家主(貸主) |
| 契約書への記載 | 記載されていない場合が多い | 契約書に記載されている |
| 処分 | 入居者は勝手に処分できない | 家主の判断で処分できる |
| 故障時の対応 | 入居者が対応する | 家主が対応する |
残置物か設備かどうかは、賃貸借契約書で判断できます。
契約書に「エアコンは残置物です」「照明器具は残置物のため、設備ではない」などの記載があれば、残置物です。しかし、契約書に残置物について記載されていないケースもあります。
設備の場合は、契約書内に「設備一覧」「設備等」のようにまとめられているケースがほとんどです。
残置物の種類や発生ケースをもっと知りたい方はこちら
賃貸物件にある残置物の取り扱い方

賃貸物件にある残置物は、今の入居者がすべて使用して良いとは限りません。
以下のように、取り扱い方が異なります。
・家主の許可があれば入居者が使用・撤去できる
・使用を認められても勝手に処分できない
・退去時に残置物を撤去する指示があれば従う
残置物を入居者がどう扱えば良いのか、以下で解説します。
家主の許可があれば入居者が使用・撤去できる
賃貸物件に置かれている残置物は、貸主である家主の許可があれば、入居者が使用・撤去して構いません。
使用の許可が出ている場合、残置物が故障したときは入居者が修理するケースが大半です。修理費用は入居者が負担します。
撤去時の費用は、契約書で決められている場合もあれば、話し合いで決まる場合もあります。
賃貸物件の残置物を使用する許可が出ていなければ、入居者は使用も撤去もできません。
たとえば、残置物を放置した状態で前の入居者が勝手に出ていった際、所有権が前の入居者のままの場合は、家主も入居者も勝手に処分・撤去はできません。
また、大家が「いつか使いたい」と希望し、入居者に使用が認められていないケースもあります。
※参考サイト:https://biz.homes.jp/column/topics-00097
使用を認められても勝手に処分できない
家主が許可し、入居者が残置物を使用できても、勝手に処分はできません。
残置物の所有権は家主にあるため、残置物を処分したいときは、家主に相談が必要です。
もし残置物を勝手に処分してしまうと、損害賠償を請求される可能性があります。器物損壊とみなされる恐れもあるため、注意してください。
「今ある照明器具を処分したい」「エアコンが故障したから撤去したい」など、残置物を処分・撤去したいときは事前に相談しましょう。
退去時に残置物を撤去する指示があれば従う
引っ越すときに、入居者が残置物を撤去しなければならない場合があります。
契約書に「退去時は借主が残置物を撤去」といった記載があれば、指示に従いましょう。
入居者が残置物を撤去するよう契約書に書かれているにもかかわらず、撤去しなかった場合は、大家さんが撤去することもあります。
大家さんが業者を呼び、残置物の処分にかかった費用は、入居者に「原状回復費用」として請求されます。敷金よりも原状回復費用が高ければ、別途請求されるため、注意が必要です。
「まだ使えるから」「撤去が面倒だから」などの理由で残置物を勝手に残さず、もし残したいときは家主に相談しましょう。同意がないと残置物は残せません。
※参考サイト:https://www.credoweb.co.jp/
賃貸物件の残置物を処分するときの費用負担者

賃貸物件の残置物の処分をするときの費用は、借主である入居者、または貸主である家主が負担します。
入居者と家主、それぞれのケース別に詳細を解説します。
原則として入居者(借主)が負担
賃貸物件の残置物を処分する際、原則として入居者が費用を負担します。
処分するときだけではなく、修理や交換など、残置物の維持・管理に関する費用は入居者が負担するのが一般的です。
ただし、残置物の処分費用が実質かからないケースもあります。入居するときに預けた敷金から、処分費用を原状回復費用として引かれるケースです。
敷金よりも原状回復費用が高ければ、高くなった分は請求されます。
残置物の説明がないときは家主(貸主)が負担
残置物の処分費用は、家主が支払うことはほとんどありません。
しかし、残置物の説明がなかったり、契約書に記載されていなかったりした場合、家主が負担します。
また、入居者から相談や要望があり、家主が応じれば、処分費用を負担する場合もあります。
ただし、あくまでも家主の厚意で応じた場合に限るため、必ず負担してくれるとはいえません。
賃貸物件の残置物におけるトラブルを避けるポイント

賃貸物件の残置物におけるトラブルを避けるポイントは、次の3つです。
・内見するときに残置物の有無・状態を確かめる
・入居前に契約書を確認する
・不明点は前もって明確にしておく
それぞれ、以下で解説します。
内見するときに残置物の有無・状態を確かめる
賃貸物件を内見するときに、まずは残置物があるかを確認しましょう。
たとえば、照明器具が付属していても、設備かもしれません。内見時に設置してある物が「残置物か」「設備か」、もしくは「今後撤去するのか」など何か予定があるのか確かめましょう。
残置物が物件にあるなら、どのような状態か確認することも重要です。
もし可能であれば、以下のように残置物それぞれの状態を確認しましょう。
- 家電は正常に動くか
- 家具に破損している箇所はないか
- カーテンは破れていないか
残置物を写真や動画で記録しておくと、退去時に重宝するでしょう。
入居前に契約書を確認する
賃貸物件に入居する前に、賃貸借契約書を提示されます。
契約書に残置物について書かれているか、以下を確認しましょう。
| 項目 | 残置物のチェックポイント |
|---|---|
| 設備一覧・付帯設備表 | 記載してあれば、「設備」にあたり、残置物ではない |
| 特約事項 | 残置物の記載があるか確認 |
| 修繕義務 | 残置物の修理費用は誰が負担するか確認 |
| 原状回復義務 | 退去時に残置物を撤去するか、撤去費用は誰が負担するか確認 |
契約書の確認不足でトラブルが起こりやすいため、契約書に残置物について記載されているか、必ず確認してください。
修理費用や撤去費用を負担するのは誰か、契約書でチェックすることも大切です。
※参考サイト:https://www.credoweb.co.jp/
不明点は前もって明確にしておく
内見時や契約書の確認時に不明点があれば、確認しましょう。
入居し、いざ残置物を使おうとした際に迷ったまま使うと、トラブルになるかもしれません。
内見したときに残置物でわからないことがあれば、遠慮せず質問しましょう。契約書においても、理解できない内容がもしあるなら、気にせず確かめてください。
入居して判断に困ることが生じたときも、勝手に判断せず、家主や不動産会社に確認しましょう。
賃貸物件の残置物を処分する方法
賃貸物件の残置物を処分する方法を、以下4つ紹介します。
| 処分方法 | 費用 | 手間 | おすすめのケース |
|---|---|---|---|
| 自治体の粗大ゴミ回収 | 安い | 分別・運搬の手間がかかる | 費用を抑えたい |
| 家電量販店や家具店で引き取り | 店舗で異なる | 持ち込みは手間がかかる | 家電・家具を買い替える際に処分したい |
| 引っ越し業者で回収 | 品目で異なる | ほぼかからない | 引っ越しと処分を同時に済ませたい |
| 不用品回収業者に依頼 | 単品だと高額 | ほぼかからない | 大量の物をすぐ手間なく処分したい |
処分方法ごとに、 より詳しく紹介します。
自治体の粗大ゴミ回収を利用する
残置物の多くは、家電や家具などの大型の物です。
自治体の粗大ゴミ回収を利用すれば、大型の残置物を処分できます。
ただし、自治体によっては予約が必要で、すぐに処分できない地域もあるため、注意しましょう。
また、エアコン・テレビ・冷蔵庫・洗濯機といった家電リサイクル法対象の家電は、自治体で回収していません。他にも、土や自転車など、自治体では回収していない物があるため、注意してください。
自治体の粗大ゴミ回収は、安い地域では1品300円〜1,000円程度です。賃貸物件の退去まで時間があり、残置物の撤去を安く済ませたい方におすすめします。
家電量販店や家具店で引き取ってもらう
家電や家具を買い替えるときに、家電量販店・家具店で残置物を引き取ってもらう方法です。
残置物が故障し、新たに買い替えるのであれば、残置物の引き取りが可能か確認しましょう。
なお、店舗によっては、買い替えずに引き取りのみの依頼も可能です。引き取りのみの場合は、多くの店舗で料金が割増になります。
ただし、一部地域では引き取りに対応していなかったり、他店舗の商品は引き取れなかったりと、店舗で条件はさまざまです。詳細は、家電量販店や家具店でご確認ください。
家電の処分方法を詳しく知りたい方はこちら
引っ越し業者に回収してもらう
賃貸物件を退去し、引っ越しを考えているなら、引っ越し業者に残置物を処分してもらう方法もあります。
残置物の処分と引っ越しが同時に終わるのが、大きな魅力です。
しかし、引っ越し業者すべてが残置物の処分・撤去に対応しているわけではありません。
「エアコンや洗濯機などの家電リサイクル法対象の家電は、引き取りできない」「エリアによっては対応していない」など、引っ越し業者で条件が異なります。
引っ越し時の不用品回収をトラブルなく終わらせたい方はこちら
不用品回収業者に依頼する
賃貸物件に残置物が多く、処分に困っているのであれば、不用品回収業者がおすすめです。
自治体に比べれば費用はかかりますが、不用品回収業者は自治体が回収していない物も処分できます。処分したい残置物や不用品が多いのであれば、不用品回収業者が便利です。
また、不用品回収業者は24時間年中無休で営業しているところもあり、「残置物を処分したい」と思ったタイミングで相談できます。
業者で料金が異なるため、必ず見積もりを取りましょう。
賃貸物件の残置物を処分するときの費用

残置物ごとに、処分するときにかかる費用をまとめました。
| 残置物の品目 | 処分費用の相場 |
|---|---|
| 家電 | 1品3,000円〜5,000円 |
| 家具 | 1品2,000円〜8,000円 |
| カーテン | 1式4,000円 |
| カーペット | 1枚500円〜1500円 |
テレビ・エアコン・冷蔵庫・洗濯機といった家電リサイクル法対象の家電は、リサイクル料金・収集運搬料金が必要です。メーカーや品目によっては、1万円ほどかかる物もあります。
タンスやベッドなどの大型家具は搬出が難しく、賃貸物件によっては追加費用がかかる場合もあるため、注意しましょう。
カーテンやカーペットは、衛生状態や使用状況によっては断られるケースもあり、注意が必要です。
賃貸物件の残置物の処分を業者に頼むときの費用相場
賃貸物件の残置物が多いときは、不用品回収業者のトラック積載プランがおすすめです。
トラック積載プランは不用品をトラックに積み、まとめて回収するプランです。
【トラック積載プランの相場】
| トラック積載プラン | 目安の間取りとトラック | 料金相場 (平車、箱車などトラックによる) |
| Sプラン | 1R~1K・軽トラック | 15,000円〜20,000円 |
| Mプラン | 1DK~2DK・1.5tトラック | 30,000円~40,000円 |
| Lプラン | 2DK~2LDK・2tトラック | 50,000円~70,000円 |
| LLプラン | 3DK以上・4tトラック | 80,000円~要見積もり |
トラック積載プランは、引っ越しで大きな残置物をいくつも処分しなければならない方に、特におすすめします。
お住まいのエリアからピッタリの業者が見つかる
賃貸の残置物の処分を任せたいときは不用品回収受付センターへ

賃貸物件の残置物を処分したいときは、まず家主の許可が必要です。許可を得たら、残置物は適切に処分しましょう。
処分に困っている残置物があれば、ぜひ『不用品回収受付センター』をご利用ください。
不用品回収受付センターでは、全国各地の不用品回収業者を載せ、料金や口コミを掲載しています。
不用品回収業者は最短即日で残置物を回収し、運搬から処分まで任せられるのが大きな魅力です。
残置物が何のゴミか調べたり、分別したりする必要がなく、作業はすべて不用品回収業者に任せられます。
引っ越しなどで残置物の処分にお悩みの場合は、不用品回収受付センターをぜひご活用ください。
















