この記事では、草木の処分方法を自分で行う場合と業者に依頼する場合に分けて整理し、それぞれの特徴や費用感をわかりやすく解説します。
雑草から伐採後の木まで、状況に合った処理方法をまとめました。
この記事でわかること
・草木の処分方法が自分で行う方法と業者に依頼する方法に分かれること
・自分で剪定や草刈りをした草木を自治体で処分する際の基本ルール
・雑草と木や枝で、燃えるゴミや粗大ゴミなど扱いが異なる理由
・草木を土に埋めて処分できるケースと向かないケース
・不用品回収業者や植木屋に依頼した場合の特徴と違い
・自治体、不用品回収業者、植木屋それぞれの費用目安
草木の処分方法は大きく分けて2つある

庭の草木を処分する方法は、大きく分けると次の2通りです。
- 自分で剪定・草刈りを行い、その後も自分で処分する方法
- 作業と処分、または処分のみを業者に依頼する方法
どちらを選ぶかは、草木の量・木の太さや高さ・かけられる手間や時間によって変わります。
まずは全体像を把握しましょう。
自分で剪定・草刈りを行い処分する方法
自分で剪定や草刈りを行い、その後も自治体のルールに従って処分する方法です。
費用をほとんどかけずに済む点が大きなメリットですが、その分、作業量と手間はすべて自分で負担する必要があります。
草刈りをして袋に詰め、木や枝をノコギリで切りそろえ、回収日まで保管するという流れになるため、処分が終わるまでに時間がかかるケースも珍しくありません。
少量の雑草や簡単な庭手入れであれば現実的ですが、庭全体の草刈りや伐採をした後だと負担が大きくなりやすい方法といえます。
| 主な特徴 | ・草刈り、剪定、袋詰め、搬出をすべて自分で行う
・草と木で処分方法が異なり、分別が必要 ・自治体の回収日や回収量の制限を受ける |
| 向いているケース | ・草や雑草の量が少ない
・細い枝や短く切れる木だけが出ている ・時間と体力に余裕がある |
| 注意したいポイント | ・草木の量が多いと、一度で出せず何回も回収日に分ける必要がある
・木は長さや太さによっては燃えるゴミとして出せない ・保管中に虫が発生したり、見た目が気になることもある |
作業と処分・あるいは処分のみを業者に依頼する方法
もう一つの方法が、草木の処分を業者に依頼する方法です。
植木屋や造園業者に草刈りや伐採と処分をまとめて任せる方法と、不用品回収業者に自分で剪定・草刈りをした草木の処分だけを依頼する方法があります。
いずれの場合も自治体処分と比べて費用はかかりますが、手間と時間を大幅に減らせるのが大きな特徴です。
特に不用品回収業者の場合、草木だけでなく園芸用品や不要になった物も一緒に処分できるため、庭整理や引っ越し前の片付けとも相性が良い方法です。
| 主な特徴 |
・草、雑草、枝、伐採後の木をまとめて処分できる ・分別や袋詰めの手間が少ない ・一度で処理が完了しやすい |
| 向いているケース | ・草木の量が多い
・太い木や大量の枝が出ている ・早く片付けたい、体力的に不安がある |
| 業者への依頼例 | ・草刈り後の雑草回収のみ
・伐採後の木や枝の回収 ・業者によっては木のカットや簡易伐採にも対応 |
自分で剪定・草刈りした草木を自治体で処分する方法

自分で剪定や草刈りをしたあとの草木は、多くの自治体で家庭ごみとして処分できます。
草や雑草と木や枝では出し方のルールが異なる点に注意しながら出しましょう。
草・雑草は燃えるゴミとして出せる場合が多い
草刈りで出た雑草や落ち葉は、多くの自治体で燃えるゴミとして扱われています。
処分する際の基本は、土をしっかり落とし、水分をできるだけ切ることです。
濡れたままだと袋が重くなり、破れや悪臭の原因になります。
以下に、主要な自治体の草・雑草の出し方をまとめました。
| 自治体 | 草・雑草(刈り草・落ち葉) | 枝・木(剪定枝など) | 量の目安・注意点 |
|---|---|---|---|
| 東京都新宿区 | 燃えるゴミ | 葉・枝は50cm程度にして2〜3束ずつ出す | 2~3束ずつでしか出せない |
| 横浜市 | 燃やすごみ。透明・半透明袋で出す。 | 少量の木の枝は束ねて排出。 | 収集は週2回。分別が前提 |
| 川崎市 | 落ち葉・刈り草は普通ごみ。 | 枝は太さ10cm程度・長さ50cm未満に切って束ねる。 | 最長辺50cm以上は乾燥後に粗大ごみ扱いになる |
| さいたま市 | もえるごみ。透明・半透明袋で排出。 | 木の枝は太さ10cmまで・長さ90cmまで・直径30cm未満に束ねる | 大きいもの(最大辺90cm以上)は収集所に出せない |
| 東京都多摩市 | 落ち葉・刈草は透明・半透明袋で、1回45L袋3袋まで。 | 剪定枝は1回3束まで(長さ60cm以下など条件あり)。 | 1束の太さ30cm未満、長さ1.5m未満、太さ15cm未満なら粗大ゴミ |
| 千葉市 | 刈り草・葉は透明袋(45L以内)または旧指定袋。 | 枝は長さ100cm以内・直径20cm以内で束ねる | 資源収集として月2回。多量時は分けて排出。 |
| 松戸市 | 落ち葉・草は市認定袋または透明・半透明ポリ袋で排出可。 | 剪定枝も市認定袋または透明・半透明袋、または紐で縛る。 | 可燃ごみではなく、不燃ごみ・資源ごみの日に収集 |
東京都23区以外ではゴミ袋は有料ですが、草木に限っては透明のビニール袋で出せるケースがあるのが特徴です。
ただし、量や回収日には制限があるため、事前の確認は欠かせません。
木や枝は長さ・太さで扱いが変わる
木や枝の処分で注意したいのが、長さと太さによって扱いが変わる点です。
燃えるゴミとして出せるのは、あくまで自治体が定めたサイズ以内にカットできる場合に限られます。
例えば、新宿区では50cm程度に切って束ねる必要があり、川崎市では太さ10cm程度・長さ50cm未満が目安とされています。
これらの条件を満たさない場合、粗大ゴミ扱いになるか、別の処分方法を検討しなければなりません。
実際には、
- 太くてノコギリでは切れない
- 高さがあり安全に作業できない
- 切断作業に時間がかかる
といった理由で、木や枝の処理が大きな負担になるケースも多いのが実情です。
草木が大量にある場合には向かない
自治体回収は費用を抑えられる反面、草木の量が多い場合には不向きです。
その理由は、一度に出せる量に上限が設けられているためです。
多摩市では落ち葉や刈り草が45L袋3袋まで、剪定枝は3束までとされています。新宿区でも、枝は2〜3束ずつに分けて出す前提です。
このような制限があるため、庭全体の草刈りや剪定を一度に行うと処分が何回にも分かれ、袋詰めや運び出し、保管の手間が積み重なります。
特に、
- 切れない太い枝がある
- 保管スペースがない
- 早く片付けたい
といった状況では、自治体処分だけで完結させるのは現実的ではないと感じる方も多いでしょう。
こうした場合には、自治体ではなく不用品回収業者などに回収・処分を依頼すれば一気に片付くためおすすめです。
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自分で剪定・草刈りした草木を土に埋める方法

草木の自治体回収以外の処分方法として、自分の庭の土に埋める方法があります。
ただし、草木の種類や量を間違えるとかえってトラブルにつながることもあるため注意が必要です。
また、他人の土地はもちろん、河川敷や公共の場所、山などに埋めるのは法律違反です。
必ず自分の土地の庭に埋めてください。
少量の雑草や細かい草であれば可能
土に埋める方法が現実的なのは、少量の雑草や細かく刻んだ草に限られます。
具体的には、以下のような条件を満たす場合です。
- 根についた土をしっかり落としている
- 水分が少なく、できれば乾燥させている
- 一度に埋める量がごく少量
- 家庭菜園や庭の一角など、十分な土量がある
雑草や草は比較的分解が早いため、細かくして少量ずつ埋めれば、時間をかけて土に還ることもあります。
ただし、一度に大量に埋めると土中で腐敗が進み、悪臭や虫の発生につながる可能性が高くなります。
処分方法として選ぶ際は、こうした注意点が多いことを理解して行いましょう。
木や枝の処理には向かない
木や枝は、土に埋めて処分する方法には向いていません。
理由は明確で、分解に非常に長い時間がかかるからです。
木や太い枝は、
- 土の中でほとんど分解されない
- 長期間そのまま残り続ける
- シロアリや害虫の温床になる可能性がある
といった問題が起こりやすくなります。
特に伐採後の木や剪定で出た枝をまとめて埋めると、地面が沈下したり、庭の見た目や安全性に影響が出ることもあります。
そのため、木や枝は自治体回収や業者による処分を選ぶのが現実的です。
「少しだから大丈夫だろう」と埋めてしまうと、後から掘り返す手間が発生するケースもあり、結果的に負担が増えてしまうことがあります。
草木の処分を業者に依頼する方法

草木の量が多い場合や、手間をかけずに一度で処分したい場合は、業者に依頼する方法が現実的です。
業者といっても種類があり、処分を目的とした不用品回収業者と、剪定や伐採作業を専門とする植木屋・造園業者では役割が異なります。
状況に応じて使い分けることが大切です。
不用品回収業者に草木の回収を依頼する
不用品回収業者は、草や雑草、枝、伐採後の木などをまとめて回収してくれる業者です。
特に、自分で剪定・草刈りを行ったあとに草木が大量に出てしまった場合には非常に相性の良い方法といえます。
不用品回収業者の大きな特徴は、草木以外の不用品も一緒に回収してもらえる点です。
例えば、次のようなものも同時に処分できます。
- プランター、植木鉢、土
- 園芸用の支柱やネット
- 古くなったスコップやホース
- 庭整理で出たその他の不用品
庭の手入れをすると、草木以外にも処分したい物が出やすいため、まとめて片付けられる点は大きなメリットです。
自治体回収では回収回数や量に制限があるため、草木が多いと何週間もかかることがあります。
その点、不用品回収業者であれば一度の回収で大量の草木を処理できるため、作業後すぐに庭をすっきりさせたい方に向いています。
植木鉢の捨て方はこちらで解説
木のカットや簡易伐採に対応できる不用品回収業者も
不用品回収業者の中には、回収だけでなく、簡単な木のカットや低木の簡易伐採に対応している業者もあります。
庭師や造園業者ほど本格的な作業は行えませんが、次のようなケースで役立ちます。
- 自分では切れない太さの枝がある
- 少し高さのある木を短くしてから処分したい
- 伐採後の木と一緒に草木を回収してほしい
このように、「作業は一部だけ手伝ってほしい」「処分を前提に最低限カットしてほしい」というニーズに応えられる点が、不用品回収業者の強みです。
ただし、対応範囲は業者ごとに異なるため、事前にどこまで対応できるかを確認することが重要です。
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大規模な選定・伐採が必要なら植木屋・造園業者に依頼
一方で、庭全体の手入れや高木の伐採など、専門的で大規模な作業が必要な場合は植木屋や造園業者が適しています。
植木屋・造園業者は、
- 樹木の剪定
- 高木の伐採
- 庭の景観を整える作業
を本業としており、安全面や仕上がりを重視した作業が可能です。
ただし、注意点もあります。
- 作業費と処分費が別になることがある
- 草刈りや大量の雑草処分だけだと割高になりやすい
- 処分のみの依頼には対応していない業者もある
そのため、見た目を整えることが目的なのか、それとも草木を処分したいのかによって、選ぶべき業者は変わります。
草木の処分にかかる費用を方法別に比較

草木の処分費用は、自治体のルールに沿って自分で出すか、業者にまとめて回収してもらうかで大きく変わります。
| 方法 | 費用感の目安 | 向いている量・状況 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 自治体 | 無料~数百円 | 少量〜中量、分別・束ね作業ができる | 大量だと回数が増えて労力がかかる。規定サイズ超は粗大扱いになることがある |
| 不用品回収業者 | 数千円~ | 大量の草木、他の不用品もまとめて処理したい | トラック積載プランの料金内の範囲や、木のカット対応可否は業者ごとに異なる |
| 植木屋・造園業者 | 1.5万円~ | 剪定や伐採など作業込みで任せたい | 高木・作業条件で大きく変動。処分費や抜根費が別になることがある |
自治体で草木を処分する場合
草や細い枝は燃えるゴミとして出せる自治体が多い一方で、太い枝・長い枝・木材は粗大ゴミになることがあります。
燃えるごみなら無料や袋代のみで済むことが多いですが、粗大ゴミで出す場合は数百円~数千円かかります。
例えば、川崎市で木を出す場合、最長辺180cm以上で幅10cm未満のものは600円、180cm以上は1,200円です。
不用品回収業者に依頼する場合
不用品回収業者は、草木だけでなく他の不用品もまとめて回収できるのが強みです。
特に草木が大量に出たときは、自治体の収集回数や搬出の負担を気にせず一度で処理しやすくなります。
費用の目安としてよく使われるのが、トラック積載プランです。
これは、トラックに積める範囲内でまとめて回収する料金体系で、単品回収より割安になりやすいのが特徴です。
【首都圏の相場】
| トラック積載プラン | 目安の間取りとトラック | 料金相場 (平車、箱車などトラックによる) |
| Sプラン | 1R~1K・軽トラック | 15,000円〜20,000円 |
| Mプラン | 1DK~2DK・1.5tトラック | 30,000円~40,000円 |
| Lプラン | 2DK~2LDK・2tトラック | 50,000円~70,000円 |
| LLプラン | 3DK以上・4tトラック | 80,000円~要見積もり |
植木屋・造園業者に依頼する場合
剪定や伐採そのものを任せたい場合は、植木屋・造園業者が適しています。
料金は木の高さや作業条件で変動しますが、目安として高さ別の相場がよく使われます。
剪定の相場(1本あたりの目安):
- 低木(高さ0〜3m未満):3,000円〜5,000円
- 中木(高さ3〜5m未満):6,000円〜10,000円
- 高木(高さ5〜7m未満):15,000円〜25,000円
伐採の相場(総額の目安):
- 3m〜5m程度の木で、伐採+伐根+処分費の総額が1.9万円〜7万円
- 抜根なしで、伐採+処分のみの総額が15,000円〜6万円
これらの作業費とは別に、ゴミ処理費や出張費が別途かかる場合もあります。
草木の処分で迷ったら「不用品回収受付センター」へ!

草木の処分方法には、自治体回収、土に埋める方法、業者への依頼など、いくつもの選択肢があります。
しかし実際には、
「量が多くて自治体では出しきれない」
「太い枝や木があり、自分では処理できない」
「できるだけ早く、一度で片付けたい」
といった理由から、どの方法が自分に合っているのか判断に迷う方も多いのではないでしょうか。
そのようなときに役立つのが、不用品回収受付センターです。
不用品回収受付センターでは、草・雑草・枝・伐採後の木など、草木の回収に対応した不用品回収業者をまとめて比較できます。
業者ごとに対応できる内容は異なり、回収のみ対応する業者もあれば、木のカットや簡易伐採まで行える業者もあります。
不用品回収受付センターを利用すれば、こうした違いを事前に確認したうえで、自分の状況に合った業者を選ぶことが可能です。
草木の処分は、量や状態によって最適な方法が変わります。
自分で処理するのが難しいと感じたら、無理をせず「不用品回収受付センター」で業者を比較・相談してみてください。












